エコジン4・5月号

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概要:
エコジン4・5月号

2012年12月、神奈川県海老名市に省エネ技術が結集されたコンビニが登場した。コンビニエンスストア大手のローソンが東京大学生産技術研究所との共同で開発した、省エネルギー実験店舗「ローソン海老名上今泉二丁目店」だ。「2000年代初頭から、屋根材に断熱材を使用したり、蛍光灯の調光システムや要冷空調一体型システムを用いたりと環境に配慮した取り組みを行ってきました。その弊社が進めてきた『ゼロエネルギーストア』の技術を結集させたのがこの店舗です」と、設計に携わった建設企画部の松谷裕行さんは話す。見た目は、凸型とコンビニエンスストアとしては珍しい形状をしており、自然光や外気が取り入れやすくなっている。構造的にも、鉄骨量を3割削減し、廃材も少ないプレハブ工法を採用して建てられており、設計段階から省エネのための工夫が随所に組み込まれている。屋上には年間約1万8,000キロワットの発電を可能にする太陽光パネルを設置。売電用の発電を行うとともに、店舗使用分の電力も発電。また、店舗の外壁の外側にシートを貼ることで、高い断熱効果が得られるという。なかでも特筆すべきは、地中熱を活用した空調システムだ。年間を通して17度前後の水温を保つ地下水を利用し、天井に張り巡らせたチューブ内を循環している水を冷やし、羽根状のパネルで室内の温度を調整する。さらに、室内の温度や湿度などを人工知能が感知し、内外環境に適した環境へと自動的に制御するシステムも完備している。こうした最新鋭の技術によって、店舗の電気使用料の約30%削減を目指す。「省エネルギーの取り組みは、地域に根ざした店舗づくりという弊社の企業理念にも通じます。オープンから約3カ月が過ぎ、今後は店舗に配した各システムの働きを検証しながら、より効率的な省エネ環境を構築したいと考えています」と松谷さん。今、まさに動きだしたばかりの同店。次世代のコンビニエンスストアの在り方を問う店舗だけに、これからの動向にも注目が集まりそうだ。店舗上部に自然光を取り入れるための窓を設け、照明や空調の機器の使用を抑える。またヒートアイランド対策のため、舗装下には地下水を浸透散水。温度低減を図る工夫も。センサーで温度や湿度を感知し、室内を適当な温度や湿度に保つように人工知能システムが自動制御を行う。冷蔵・冷凍用のケースには、C O ?冷媒を使用。ノンフロン化にも貢献している。Click!!株式会社ローソンhttp://www.lawson.co.jp/23