エコジン4・5月号

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概要:
エコジン4・5月号

まちづくりで広がれ!人に、地球にやさしい、低炭素コミュニティづくり低炭素社会の実現に向けて、各自治体の特色を生かしたまちづくりが各地で進められています。環境にやさしいまちは、住民にもやさしいまちになるという、先進的な自治体の取り組み事例を紹介します。富山県[富山市]公共交通を活性化して低炭素なまちをつくる人々がまちの郊外に居住し、ほかの都市圏に比べて自動車の利用率が全国で一番高かった富山市。「まちが外に押し広がり、移動手段が自動車になると公共交通がすたれ、同時に環境への負荷も高まってしまいます。また道路の整備やごみの収集といった行政サービスの管理コストも上がってしまう。ではどうするかと考えたときに、公共交通を軸にしたコンパクトなまちをつくろうということになったのです」と富山市環境政策課の平野有人主事は話す。そこで富山市は、廃線が決まったJR線を次世代路面電車(LRT)化し、運行サービスを向上させるなど、利用者の利便性改善を図った。その結果、自動車利用率を約12%減らすことに成功。また、既存の路面電車の線路を環状化して、市内の回遊性を強化した。さらに市内での車利用を減らすため、コミュニティサイクルを設置し、L R Tとの相互活用を推進した。アンケートでは、市内電車環状線利用者の9割が「まち中心部のイメージが向上した」と感じ、半数以上が「外出機会が増加した」と回答。結果として、まちの活性化にもつながった。「市では、2030年を目指して、2005年比で30%のCO2排出量の削減を掲げています。小水力発電や木質バイオマスなどの新エネルギーの普及促進も図っていきたい」と平野氏。今後のまちづくりの方針に、市民の期待も高まっている。左/まちの中心部を走るLRTとコミュニティサイクル。上/環境学習やエコツアーの拠点としても利用されている小水力発電。10