エコジン12・1月号

エコジン12・1月号 page 4/36

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実は真珠さんは、この絵本を描くまで、特に“もったいない”ということを意識していたわけではなかった。筆をとったきっかけは、息子さんと交わした1つの小さな会話だったとか。「食事中に息子がごはんを残そうとし....

実は真珠さんは、この絵本を描くまで、特に“もったいない”ということを意識していたわけではなかった。筆をとったきっかけは、息子さんと交わした1つの小さな会話だったとか。「食事中に息子がごはんを残そうとしたので、“もったいないから全部食べてね”と言ったところ、“もったいないってどういう意味?”と聞かれました。そのとき、もったいないの意味を一言で表す言葉がみつけられず、4歳の息子が理解できるように絵本で伝えたいと思って作ったのが、『もったいないばあさん』なんです」絵本を描きながら、自分の暮らしについて改めて考えたという真珠さん。壊れたものを修理したり、ごはんを残さず食べることより、スケジュールや効率を優先してしまうなど、現代の生活環境では“もったいない”という価値観が育ちにくいのでは、と気がついた。「ものを大切にする気持ちを教えられないまま育った子どもたちが大人になったら、社会はどうなるんだろうと思って、怖くなったのを覚えています。これはきちんと伝えていかなければ、と思いました」もったいないと思う気持ちは、ともすると“ケチ”と混同されやすい。でも真珠さんは、それは違うと言う。「けちんぼなおばあさんだねって言われたこともあるんですが(笑)、私はケチは執着で、自分だけのもの、自分さえ良ければという気持ちだと思うんですね。でも“もったいない”には愛がある。そこが一番の違いです。愛があるから大切にしたいし、いいと思うものはみんなで分かち合った方が楽しいと思う。独り占めで自分が良ければと思う気持ちとは、ちがいます」絵本を描き、もったいないの概念と向き合って、考えてきたこの8年。0 8年からは、『もったいないばあさんのワールドレポート展』を開催し、地球で起きている問題と私たちの暮らしとのつながりを伝える活動にも取り組んでいる。「ケチは執着、もったいないには愛がある」ecojininterviewMARIKO SHINJU04