エコジン12・1月号

エコジン12・1月号 page 12/36

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暖化防止のための温「あかり」を変えよう。環境省では、施設などの照明において、省エネ型の照明を率先して導入し、優れた省エネ効果を達成すると同時に、魅力的な空間を創り出す“新たな省エネルギー型の照明デザイ....

暖化防止のための温「あかり」を変えよう。環境省では、施設などの照明において、省エネ型の照明を率先して導入し、優れた省エネ効果を達成すると同時に、魅力的な空間を創り出す“新たな省エネルギー型の照明デザイン”の普及を目的として、「省エネ・照明デザインアワード」を毎年実施しています。ここでは、平成23年度のグランプリ受賞事例を紹介します。来店客を店内へ誘うかのように点々と続く通路の明かりはまるで誘導灯のよう。光が直線的なLEDを複数個まとめることで、拡散した明かりが得られ、光量も保てるようになっている。「サードプレイス」を演出する最新照明デザイン*「省エネ・照明デザインアワード2011」商業・宿泊施設部門グランプリ文/柳澤美帆写真/キッチンミノル2011年3月、東京の二子玉川駅前に大規模ショッピングエリア「二子玉川ライズ」がオープンした。震災直後だったため、当時は照明をつけない等、大幅な節電を敢行したが、実はもともと節電効果の高い照明プランを採用している。「計画当時はまだLEDがあまり普及していなかったのですが、業務部門の二酸化炭素排出量は空調についで照明が大きいので、その点は非常に考慮しました」と、東エントランス部分(写真)は、5,000ケルビンの色温度で外光に負けないように、物販フロア( 1 ~ 6階)は3,500ケルビンほどにして落ち着き感を演出。京急行電鉄・都市開発事業本部の田中利行氏は言う。共用部分のほとんどの照明はLEDだ。計画当初は蛍光灯とHIDランプを中心にプランを立てていたのだが、LEDの性能が良くなり価格も下がったため、LEDの使用を決定。当初予定に比べ、総消費電力と二酸化炭素総排出量ともに42%以上の削減となった。また長寿命のLEDを使うことで、メンテナンス時のコストカットにもつながっていると言う。さらに「デザイン性の高さと省エネの両立ができた」と田中氏。確かにフロア全体を一律の明るさで照らすのではなく、明と暗の場所を生んだ照明は、従来型の商業施設の照明とは一線を画す。「ライズのコンセプトは『サードプレイス』。家と職場の中間地点として、お客様にとって居心地の良い空間を生むための、照明は演出でもあります」と言うように、今後はイメージコンセプトを表現したLED照明が、商業施設に次々と現れてきそうだ。12