エコジン10・11月号

エコジン10・11月号 page 16/36

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除染レポート福島第一原子力発電所の事故を受けて、被災地では放射性物質対策汚染対処特措法に基づき除染作業が進められています。このうち、年間の追加被ばく線量が一定以上となるおそれのある地域など(除染特別地....

除染レポート福島第一原子力発電所の事故を受けて、被災地では放射性物質対策汚染対処特措法に基づき除染作業が進められています。このうち、年間の追加被ばく線量が一定以上となるおそれのある地域など(除染特別地域)については国が除染を実施し、その他の地域(汚染状況重点調査地域)については、市町村が中心となって除染を進めることとなります。ここでは、国と市町村それぞれの取り組みについてリポートします。Report1国が除染を実施する地域福島県田村市枝打ちした樹木や刈り取られた雑草を収納袋に詰める作業。境内の落ち葉や枯れ草を一カ所にかきあつめる作業。国が直轄して除染を行う「除染特別地域」は11市町村ある。このうち田村市では、7月25日、住民帰還に向けた初の本格除染がスタートした。「今年はぜひお墓参りやお祭りを実現したい」という地元住民の思いを受け、まずは都路地区のお墓と神社の除染を優先し、作業が開始された。この日は、地元を離れている同地区の住民も含む約40人の作業員が除染活動に参加。30度を超える猛暑の中、作業員は長袖やマスクを着用し、境内や墓地の雑草を刈り取り、線量の高い表土を削って収納袋に入れるなどの除染作業にあたった。田村市で除染の対象となるのは、約400軒の住宅と、420ヘクタールの農地・森林。環境省は来年3月末までにすべての作業を終える予定だ。環境省・福島環境再生事務所の放射能汚染対策課の佐々木理恵氏は「現在、楢葉町や川内村でも試験施行(除染の効果や安全性を検証する作業)が行われており、順次本格除染がスタートしていく予定です。今後は、除染で刈り取った草木などが想像以上に大量に発生しているので、いかに減容化を進めるかも課題となっています」と話す。防水シートで覆われた一時保管所。16