エコジン8・9月号

エコジン8・9月号 page 24/36

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File.02がれきを再生利用した「復興ボード」を仮設集会所や復興住宅に写真/川本聖哉文/梅澤聡宮古ボード工業株式会社設立:昭和45年11月/本社所在地:東京都文京区主な事業:パーティクルボードの製造・販売森林の間伐....

File.02がれきを再生利用した「復興ボード」を仮設集会所や復興住宅に写真/川本聖哉文/梅澤聡宮古ボード工業株式会社設立:昭和45年11月/本社所在地:東京都文京区主な事業:パーティクルボードの製造・販売森林の間伐材(写真上)をチップ化したものに、がれきに含まれる太材、角材を破砕したチップを約15%混ぜる。これが「復興ボード」の原料となる。建材として使われていたがれき材には、釘やボルトなどが混じっているため、金属を検知する設備を使って取り除く。金属検知工程は2回。最終工程(写真下)では、針のような微細な金属片も除去される。岩手県宮古市の高台に建つ「津軽石第4仮設住宅団地」。その一角に、木の風合いを生かした美しい木造建築の集会所がある。仮設住宅で暮らす人たちに憩いの場を提供する、この集会所の床や壁、天井に使われているのが、がれきを再利用して作られたパーティクルボード「復興ボード」だ。パーティクルボードとは、木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型した木質ボードのこと。製造したのは宮古市に工場を持つ宮古ボード工業だ。「当社は海に近い場所にありますが、立地条件が幸いしたのか、津波被害はそれほどでもなかった。ただ、原料の供給元となっていた近隣の合板工場が壊滅的な被害を受け、約2カ月間生産を停止せざるを得ませんでした」と語るのは、社長の坂下勝吾さん。本格的に工場が再開したのは5月初旬のことだ。ちょうどその頃、岩手大学の関野登教授や岩手県立大学の内田信平准教授から「がれき処理で選別した良質な廃木材を使ってパーティクルボードをつくれないか」という打診を受け、「復興ボード」の本格的生産が24