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[キーワード] 洪水被害、斜面災害、土砂生産、積雪水資源、水質悪化

[S-4 温暖化の危険な水準及び温室効果ガス安定化レベル検討のための温暖化影響の
総合的評価に関する研究]
2.影響予測の高度化及び経済評価に関する研究
2−1温暖化による水資源への影響予測に関する研究

(1) 温暖化各レベルに対応する水資源管理への総合影響評価に関する研究[PDF](414KB)

 東北大学大学院工学研究科

 

 土木工学専攻

風間聡

 <研究協力機関>

 

福島大学共生システム理工学類

川越清樹

  [平成17〜21年度合計予算額]44,123千円
(うち、平成21年度予算額 9,332千円)
※予算額は、間接経費を含む。

[要旨]

 地球温暖化による水災害の評価として、将来気候について統合モデルを用いて温暖化効果ガスと洪水氾濫被害と斜面災害被害の関係について考察した。その結果、温室効果ガス濃度シナリオ450s、550s、BaUにおける全国の洪水氾濫面積は、今世紀中頃(〜2050s)まではシナリオ間で大きな差が現れないが、今世紀末頃(〜2090s)までにはシナリオによって氾濫面積に差が現れ、それぞれ最大で約1000km2、約1100km2、約1200km2に達すると見込まれる。地域別では、時期は異なるものの甚大な被害が見込まれ、特に、関東・甲信越・北陸における氾濫面積の大幅な増加が見込まれる。全国の450s、550s、BaUにおける最大の斜面崩壊被害コストポテンシャルは、今世紀中頃(〜2050s)まではシナリオ間で大きな差が現れず、約0.69兆円/年程度と見込まれるが、今世紀末頃(〜2090s)までにはシナリオによって斜面崩壊被害コストポテンシャルに大きな差が現れ、450sでは今世紀中頃までと余り変わらないが、550sでは最大約0.77兆円/年、BaUでは最大約0.94兆円/年に達すると見込まれる。