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[研究代表者] |
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国立環境研究所地球環境研究グループ海洋研究チーム |
●原島 省 |
[環境庁国立環境研究所] |
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地球環境研究グループ 海洋研究チーム |
●原島 省、功刀正行 |
17,290千円
(平成11年度予算額5,704千円)
サンゴ礁においては、サンゴの新規加入によるサンゴ自身の多様性とともに、その成長でできた3次元構造が、空隙棲息性や穿孔性生物の多様性を維持している。逆に環境ストレスはサンゴを破壊・変質させ逆の方向に働く。これらの過程を検知するためには、数年以上にわたってそれらの変遷を記述する必要がある。しかも空間的条件づけが重要であるため、単なる生物群集のセンサスだけでは不十分であり、サンゴの3次元形状や群体相互間の位置関係を立体画像として蓄積し長期時系列的な評価を供することが必要になる。これがアーカイビングである。この目的で2方式の技術開発を行った。方式Aは、水中スチルカメラを並列させて同一地点に反復的にアクセスして画像取得する方法で、八重山諸島の黒島周囲の2つの固定トランセクトに適用した。方式Bは、ステレオビデオカメラをグラスボートに設置して航走しながら連続的に撮影するもので石垣島浦底湾に適用した。さらに、ステレオ画像から3次元情報を抽出する画像解析フローを確立した。
また、得られたアーカイブから、八重山諸島周辺では1980年代にオニヒトデの食害で壊滅したサンゴ礁が90年代にはいって回復基調にあったこと、裸地にサンゴが加入してゆく過程では、多種のサンゴコロニーが存在するが、卓状ミドリイシのように、光獲得の競合のために速い成長スピードを生存戦略とするものが占める割合が大きくなること、塊状サンゴのように、成長は遅いが群体間の闘争に強いことを生存戦略にすること、等の所見が得られた、また、サンゴの感染症と思われる弊死や、1998年の異常高水温による白化現象およびその後の弊死が記述されたが、これは海水交流の悪い場所で顕著だった。以上の結果により、生物多様性の維持機構の解明には、水中立体画像のアーカイブを取得し、その成長・変質を長期的に解析・評価することが有効な手段であると結論できる。
生物多様性、サンゴ成長、3次元構造、水中ステレオ画像アーカイブ