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[D−2.東アジア海域における有害化学物質の動態解明に関する研究]

(2)低泥をめぐる食物連鎖による低泥堆積有害化学物質の底魚類への蓄積過程に関する研究

�_�合域底層の食物連鎖網の構造の解明


[研究代表者]

 

水産庁日本海区水産研究所

●南 卓志

[水産庁日本海区水産研究所]

 

国際海洋資源研究官

●南 卓志


[平成10〜11年度合計予算額]

6,942千円
(平成11年度予算額 3,442千円)


[要旨]

 海域に流入し、底泥に堆積した有害化学物質は、底層の食物連鎖を通じて高次の栄養段階の生物に移行・蓄積されると考えられる。本研究では、沖合域における底泥に連なる食物連鎖構造を解明し、有害化学物質の移行経路を明かにする目的で、日本海山陰沖合と日本海中央部の大和堆の底生生物群集を研究対象に設定し、底魚類、底生生物の胃内容物の分析と安定同位体比の分析により、構成種の食物段階を推定し、食物連鎖構造を推定した。沖合の両海域の底生生物群集の構成種はきわめて類似し、カレイ類、カジカ類、ゲンゲ類等の大型魚類、ズワイガニ、ホッコクアカエビ、トゲザコエビ等の大型甲殻類、エッチュウバイ、イカ類等の軟体動物などが優占種であった。底泥からデトライタスを経て、多毛類、クモヒトデ類、端脚類、小型エビ類、さらにハタハタ、カレイ類等の魚類やズワイガニ、ホッコクアカエビ等の大型甲殻類、エッチュウバイ等の大型巻貝類に至る食物連鎖構造が推定された。山陰沖合では、最も高次の栄養段階にあることが推定された生物は、甲殻類や魚類を摂食しているタナカゲンゲで、対象海域における食物連鎖の頂点に位置すると推定された。大和堆では最も高次の栄養段階にある魚類はセッパリカジカであったが、大型エビ類も高い栄養段階に位置していた。また、大和堆では、底泥には直接に連ならない中層の遊泳生物に連なる食物連鎖構造があることも明かになった。


[キーワード]

 食物連鎖 底魚類 沖合域 生物濃縮 底泥