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[研究代表者] |
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地域環境研究グループ |
●稲森悠平 |
[環境庁国立環境研究所 地域環境研究グループ] |
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開発途上国環境改善(水質)研究チーム |
●稲森悠平 |
●水落元之 |
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●桂 萍(EFF) |
5,114千円
(平成11年度予算額 2,609千円)
中国では急速な経済発展に伴い、生活系、事業場系排水量も急増しているが、これらの多くの部分が上水源などの公共用水域に未処理放流され、深刻な水質汚濁問題が引き起こされている。これらの対策として排水処理技術は重要な位置づけとなっているが、経済状況等の社会状況を考慮すると中国に普及しうる技術としては「低コスト」、「低エネルギー消費」、「易メンテナンス」であることが非常に重要である。
人工湿地(Constructed wetland)処理システムは処理に必要な敷地面積は大きくなるものの、極めて「低コスト」、「低エネルギー消費」、「易メンテナンス」であり、中国では気候帯に関係なく比較的広範囲で用いられている排水処理手法であるとともに、エコエンジニアリングとして重要な手法でもある。しかし、処理手法の原理上、処理に伴う温室効果ガス(GHG)としてのメタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)の排出が考えられ、その排出ポテンシャルは比較的大きなものと予想されるものの、これらに関する知見は極めて乏しい。
本研究では人工湿地処理手法について、運転管理操作条件とCH4、N2O排出の関係を明らかにし、それらの抑制手法と処理の効率化を図るために、既往文献から運転操作条件と処理性能の関係を整理し、現存する人工湿地処理システムの改善や新しい技術開発のための包括的な研究の枠組みを提案した。次に中国山東省膠南市(ジャオナン市)の生活系、事業場系排水を処理する人工湿地を用いた処理現場で実態調査を行い、CH4、N2O排出量と処理性能の関係の季節的変化について検討した。その結果、汚染物質の除去効率とCH4、N2Oの発生が季節的変化と緊密な関係にあることが明らかになった。BOD除去量は人工湿地処理システムからのCH4、N2O排出量と比較的明確な関係があり、これらの事実を基に処理施設の通常の運転指標である、流入水量、流入水質、処理水質等からCH4、N2O排出量を予測することの可能性が示された。
これらの検討結果をもとにCH4、N2O排出抑制と処理効率の向上を図るための運転手法開発のために人工湿地処理システムに代表的な自由水面方式および地下浸透水方式についてモデル装置を試作し、実証化試験を開始した。
エコエンジニアリング、人工湿地、CH4、N2O、自由水面方式、地下浸透水方式