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[研究代表者] |
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国立環境研究所 |
●今村隆史 |
[環境庁国立環境研究所] |
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地球環境研究グループ オゾン層研究チーム |
●今村隆史 |
大気圏環境部 大気反応研究室 |
●畠山史郎、猪俣 敏、古林 仁 |
大気物理研究室 |
●神沢 博、菅田誠治 |
31,625千円
(11年度当初予算額10,492千円)
硫黄酸化物の大気中での反応について評価を行うために光イオン化質量分析計を用いた研究を行った。(1)O2との反応が遅い含硫黄ラジカル(SO,CH3S,HS)がHO2、CH3O2をはじめとしたパーオキシラジカルと10-10cm3molecule-1s-1程度の大きな反応速度定数を有して反応することが分かった。このパーオキシラジカルとの反応は硫黄化合物の酸化促進反応として特にリモートな領域で重要であることが分かった。(2)SO2の光解離による一重項SOの生成は見られなかった。(3)SOと一重項02の反応は10-14cm3molecule-1s-1以下と十分遅い反応であることが分かった。(4)自然起源の主要な有機硫黄化合物であるジメチルスルフィド(CH3SCH3、DMS)の光酸化反応におけるSO2生成収率に対するNOx濃度および温度依存性を測定した結果、低NOx条件下において15℃から50℃に温度が上がる事により、またNOx濃度が低くなる事によりSO2生成収率が増大する事が見出された。
硫黄酸化物・パーオキシラジカル・光酸化過程・SO2生成収率・温度依存性