研究成果報告書 J98D0322.HTM

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[D−3.アジア大陸隣接海域の生態系変動の検知と陸域影響抽出に関する研究]

(2)衛星画像による陸域負荷物質の海洋生態系への影響評価

��対馬暖流域におけるクロロフィル、植物プランクトン分布の変動に関する研究

[研究代表者]

水産庁日本海区水産研究所

日本海海洋環境部海洋動態研究室

●平井光行

[水産庁日本海区水産研究所]

日本海海洋環境部海洋動態研究室

●長田宏*、山田東也、渡邊達郎、市橋正子

生物生産研究室

●平川和正**

*現在 水産庁西海区水産研究所 東シナ海海洋環境部 生物生産研究室

**現在 水産庁養殖研究所 環境管理部

[平成8〜10年度合計予算額]

6,156千円

(平成10年度予算額2,033千円)

[要旨]

 アジア大陸起源の陸域負荷物質としての富栄養水の日本海への流入実態を明らかにし、陸域負荷物質の流入に対する植物プランクトン現存量の応答を明らかにするために、SeaWiFSデータおよび夏季の海洋観測結果を用いて、対馬海峡〜山陰西部におけるクロロフィル-aの分布特性を海洋構造と対応づけて検討した。その結果、日本海ではクロロフィル-a濃度が高い海域は対馬海峡付近に限られており、クロロフィル-a濃度は対馬海峡東水道よりも西水道で高く、高いクロロフィル-a濃度が観測された海域は、30psu以下の低い塩分値が観測された海域とほぼ一致する。さらに、夏季の日本海西部海域において低塩・高クロロフィル-a濃度の大陸起源水と高塩・低クロロフィル-a濃度の日本海表層水が混在し、塩分とクロロフィル-a濃度によって水塊区分が可能であった。このクロロフィル-a高濃度水は、東シナ海に供給された陸域負荷物質としての栄養塩が速やかに植物プランクトンに利用された結果として、クロロフィル-aの高濃度水が対馬海峡付近まで及んでいたものと考えられた。また、高クロロフィル-a濃度域を構成する主要な植物プランクトンはLeptocylindrus mediterraneus , Guinardia flccidia, Rhizosolenia alata, Chaetoceros compressum, Nitzschia pungensであり、種組成が比較的単純であった。今後、国際共同体制を確立して東西両水道から日本海に流入する対馬海流第2、3分枝および朝鮮半島沿岸からの流入水をモニターする体制の確立が必要であると考えられた。

[キーワード]

海洋構造、クロロフィル、水色、栄養塩、種組成