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[研究代表者] |
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国立環境研究所水土壌圏環境部部長 |
●渡辺正孝 |
[エコフロンティアフェロー] |
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TheFirstInstituteofOceanography,SOA(China) |
●QiaoFangli(1996) |
NanjingHydrolicResearchInstitute(China) |
●DouXiping(1997) |
TheSecondInstituteofOceanography,SOA(China) |
●PANJianming(1998) |
6,011千円
(平成10年度予算額2,003千円)
渤海・東シナ海の流動は黒潮、潮汐、河川からの淡水流入、風・気象条件により影響を受け抜雑な流況を呈する。過去に多くの数値モデルによる解析が試みられたが、十分な検証に基づく解析は少なかった。本研究ではBlumbergandMellorにより開発されたPrincetonOceanModel(POM)を用いて渤海・東シナ海の潮汐流についての解析を行った。計算領域は177。E〜131。E、24。N〜41.5。Nで、グリッドは0.25。×0.25。、鉛直方向に11層とした。Smagorinskyの水平渦拡散係数は0.1、△t=45秒とした。境界条件として(K1+O1)と(M2)を与え、さらに黒潮の流れに起因する平均的水位を与えた。黒潮による平均流量は30Sv.とした。100日シミュレーションの計算結果は、沿岸潮汐観測点81カ所での実測データによる調和定数の振幅、位相について比紋を行い良好な一致を得た。また計算された黒潮は、過去の観測結果の平均値とよく合致した。対馬海峡においては九州側で東シナ海から日本海に入る流れが、韓国側では日本海から東シナ海への流れが計算された。台湾暖流が東シナ海の南部の流況を支配していることが計算結果から再現された。
長江の流れに含まれる大量の流砂は大部分が河口域に沈降する。しかし潮流と風波の影響によって、流砂は再浮上し移送過程を通じて複雑な堆積形状をもたらす。本研究では長江河口域での流砂分布及び堆積した海底形状について、長江からの流砂供給、淡水供給を境界条件として水平2次元数値モデルを用いた解析を行った。モデル計算結果は、潮流および濁度の1ヶ月間連続観測値を用いて検証し、よい再現性を確認した。
1950年初期から1980年初期にかけての中国における有機塩素系農薬使用により長江河口域での海洋環境は汚染されていたと考えられる。しかし1980年代初期においてDDT、BHC等の使用禁止後、それらの濃度は減少し、堆積物中のDDT、BHC濃度はそれぞれ0.25〜0.31ng/g及び035〜0.47ng/g程度にまで減少した。これらの値は世界の他の河口域での値と比較しても特に高い値とは言えない。これは長江上流域からの流砂量が非常に多いこと、長江河口域での堆積速度が高いことに起因する。堆積物コアーはDDT、BHC等汚染物質の過去の汚染を記録しているが、コアーの深い(年代の古い)部分ではDDT、BHCとも高い濃度を示すが、コアーの浅い(年
代の新しい)部分では低い濃度を示す。このことから長江河口域においてはDDT、BHC負荷は近年減少してきていることが示唆された。
東シナ海、渤海、長江河口域、潮汐流、流砂、数値モデル、堆積物