研究成果報告書 J98B5232.HTM

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[B−52.アジア太平洋地域における地域温暖化の局地植生への影響とその保全に関する研究]

(3)湿潤温寒帯林における温暖化で引き起こされる森林の動態に関する研究

��大面積長期観測林を用いた温暖化が森林の自律機能に及ぼす影響に関する研究

[研究代表者]

森林総合研究所森林環境部環境生理研究室

●松本陽介

[農林水産省林野庁森林総合研究所]

森林環境部環境生理研究室

●松本陽介、石田厚、上村章、重永英年(現:養分動態研究室)

群落生態研究室

●斉藤昌宏(現:北海道支所)、田中浩、野宮治人、柴田銃江

(委託先)

大阪大学理学部

●寺島一郎、宮澤真一、半揚祐子(現:岡山大学)、木村恭子、曽根恒星(筑波大学大学院)

京都大学生態学研究センター

●中静透

九州大学理学部

●巌佐庸、久保拓弥(現:北海道大学)

[平成8〜10年度合計予算額]

26,673千円

(平成10年度予算額8,714千円)

[要旨]

 本研究は地球圏生物圏国際共同研究計画(IGBP)の一部を推進するために、我が国の湿潤温帯林を代表するブナ天然林(小川試験地)において、環境と樹木の生産に関する生態生理研究を推進し、長期観測ににより群落動態のメカニズムを解明し、森林群落動態モデルを作成することを目的とする。
 長期間・大面積調査地の観測データーに基づいて森林動態電算機シミュレイター(以下、シミュレイターと略記)を構築し、その挙動を解析した。1987年から6年間にわたる小川群落保護林の6ha毎木調査地の動態データーによって各樹木個体を構成する幹の成長・消失・新規加入といった挙動を樹種ごとの形質を数理モデルによって評価し、シミュレイターによって統合した。1987年から400年間にわたるシミュレイションの結果、小川群落保護林の樹種の構成比率に大きな変動が予測された。現在の林冠木である樹種群がより新規加入速度の大きな樹種群に取って代わられ、その帰結として森林全体の合計胸高断面積の予測値が減少した。環境変動によって成長量が増大するという想定下の400年間シミュレイションにおいても上と同様の樹種交代は生じるものの、森林の合計胸高断面積の予測値はむしろ増大した。

[キーワード]

大面積長期観測林、生態生理特性、群落動態、群落動態モデル、長期予測