
|
| |
|---|---|
(469KB)
|
[研究代表者] |
|
農業環境技術研究所環境管理部影響調査研究室 |
●鶴田治雄 |
[農林水産省農業環境技術研究所] |
|
環境管理部影響調査研究室 |
●鶴田治雄、秋山博子、中島泰弘、須藤重人(科学技術特別研究員) |
[農林水産省林野庁森林総合研究所] |
|
北海道支所育林部土壌研究室 |
●石塚成宏 |
(委託先) |
|
千葉大学園芸学部 |
●犬伏和之、アブデュル・ハディ |
71,814千円注2)
(平成10年度予算額24,522千円)
熱帯アジアでは、広大な面積を占める熱帯林や泥炭湿地が消失して、農耕地やプランテーションなどに移行する土地利用変化が急速に進行しており、温室効果ガスの発生・吸収に大きな影響を及ぼすと推測されているが、これまで組織的な調査研究が行われていなかった。そこで、インドネシア・スマトラ島のジャンビ県内の湿潤熱帯林とその周辺の異なる土地利用形態の6地点で、CO2,CH4,N2Oの土壌から大気中へのフラックスを年間を通して測定した。その結果、CH4は土壌へ吸収されていたが、CO2とN2Oは大気中へ放出されていた。N2Oの発生は、一次林から択伐林そして伐採・焼却されていくと次第に大きくなり、その後植林されると再び小さくなった。CO2の発生は、一次林から択伐林への移行とともに増加したが伐採・焼却後は減少し、その後に植林されると次第に増加していった。一方、CH4の吸収は、一次林から択伐林への移行とともに減少し、伐採・焼却地ではほとんど吸収しなくなったが、その後の植林でふたたび増加した。このような変化は、調査地点で採取した土壌の培養実験による温室効果ガスの発生・吸収ポテンシャルの結果と一致しており、熱帯林が伐採・焼失して裸地化することによって、温室効
注1)本課題は、平成9年度に実施した次の二つのサブサブ課題(B-9.1とB-16(1)��)が、平成10年度だけ一つに合体したものである。
注2)上記2つのサブサブ課題の3年間における合計予算である。
果ガスの発生・吸収量が大きく変化することが明らかになった。また、深さ別の土壌培養実験によれば、N2OとCO2の生成は表層土壌(O〜5cm)で最大であった。一方、CH4の吸収は深さ10cm以下の土壌のほうが表層土壌より大きかった。カリマンタン島南部のバンジャルマシンの泥炭湿地で、温室効果ガスのフラックス測定を1998年12月に初めて実施し、CH4の発生量は熱帯のアマゾン地域よりも少なく、N2Oについては非常に大きな放出量を示す地点があることが明らかになり、泥炭湿地の土地利用変化が影響を及ぼしていると推測された。
インドネシア、湿潤熱帯林、泥炭湿地、土地利用変化、温室効果ガス、発生・吸収量