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[B−10 地球温暖化によるアジア太平洋域社会集団に対する影響と適応に関する研究]

(1)地域住民の内分泌系および循環系等疾患に対する温暖化の影響と適応に関する研究

�_甲伐修砲茲詁睚�泌系等疾患と感染抵抗性への影響に関する研究(全体概要)


研究代表者

 国立環境研究所

  地域環境研究グループ

健康影響国際共同研究チーム

安藤満

環境庁国立環境研究所

 

 

 地域環境研究グループ

健康影響国際共同研究チーム  

安藤満・山元昭二・平野靖史郎

国立水俣病総合研究センター

 

田村憲治

松本歯科大学

生物学教室

川原一祐

福岡女子大学

人間環境学部

若松國光

日本農村医学研究所

 

浅沼信治

 (委託先)

山梨県環境科学研究所

柴田政章・本郷哲郎

産業医科大学

柏崎浩

中国予防医学科学院

環境衛生衛生工程研究所

梁超軻

アメリカ合衆国環境保健研究所

 (NIEHS)

ワーレン・パイバー


[合計予算額]

 平成8-10年度合計予算額 40,096千円
 (平成10年度予算額 14,827千円)

[要旨]

 アジア太平洋域における温暖化の健康影響を検討するためには、体内代謝を制御し恒常性を維持する内分泌系、感染防御に重要な役割を持つ免疫系、および体温調節のために順応を必要とする循環系への影響の把握が重要となる。このためモデル実験と疫学調査を実施しているが、両者の結果は一致し熱ストレスにより特に免疫系に顕著な影響がみられた。モデル実験では抗体応答や肺の抗細菌防御系が抑制され、感染防御能の抑制は比較的長期間持続する。疫学調査の結果も、猛暑の日における肺炎患者の発生の増加が顕著で、日平均気温が閾値温度を越えると患者数が急増している。
 熱ストレスによる循環系への影響としては、実験的に脳血管系の機能低下が予想されるが、疫学的にも脳虚血の患者数が高温環境下で有意に増加する結果が得られた。脳血管系の疾患については、一般に気温の低い日に患者数が多い傾向が認められているが、熱ストレス下でも脳血管系の患者数が増加することが明らかとなり、社会集団の健康リスクを考える上で夏季の高温に注目する必要のあることが判明した。
 過去の推移を観察すると、温暖化はアジア太平洋域においても夏季の猛暑の頻度と期間を増加させると予想されるため、熱ストレスによる様々な健康障害とそれに対する適応の研究が必要とされる。研究結果は免疫系、感染抵抗性、脳血管系が夏季の熱ストレスに影響されることを示し、熱中症の増加と合わせ全身の主要臓器への影響と社会集団の疾患の変化に注目する必要のあることが判明した。


[キーワード]

 熱ストレス、内分泌系、免疫系、感染防御系、循環系、健康影響