研究成果報告書 J98B0623.HTM

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[B−6.陸域生態系の二酸化炭素動態の評価と予測のモデリングに関する研究]

(2)人為生態系の二酸化炭素変動機構のモデル化と予測

�0堕蠧碓迷梁減瀏罎砲茲訶攵輙�機炭素の蓄積・分解過程の定量的評価

[研究代表者]

農業研究センター

土壌肥料部栄養診断研究室

●米山忠克

[平成8〜10年度予算額]

7,485千円

平成10年度予算額2,493千円)

[要旨]

1) 植物試料の分析に用いたオンラインANCA−SL質量分析計(Europa Scientific、UK)によるδ13値の分析方法は土壌試料についても可能であった。土壌がアルカリ性で無機の炭酸塩が含まれている場合は、0.5M塩酸で処理して有機炭素のみとし分析に供した。その概要はC量で150〜1000μg含む量の土壌の粉砕試料をスズカップに秤りとり、ヘリウム気流中で燃焼して、ガスクロマトグラフ質量分析計のオンラインシステムにより分析した。一点の分析は約6分であった。
2) 宮古島土壌を含む日本の土壌約500点の分析からで、林地と北海道ではδ13C値が約-24‰(C3植物)であったが、本州、四国、九州では-22〜-18‰でC4植物(ススキと推定)の影響がみられた。また宮古島ではサトウキビの栽培年数の進行に併行して土壌有機炭素のδ13C値が上昇し、約25年で平衡化した。

3) フィリピン土壌約500点の分析からの土壌C含有率は日本の土壌の1/5〜1/10であり、殆どの耕地土壌のδ13値にはC4植物の影響がみられ、-13‰の低い値もみられた。フィリピン土壌のδ13C値をみると、サトウキビの栽培で10〜50年でほとんどの炭素がサトウキビからの炭素に交替することが明らかとなった。これは日本の耕地でススキ(C4植物)の影響が長く残っているのと対照的であった。
4) タイの土壌は約500点採取したが、分析はまだ一部である。現在までの分析結果をみると東北タイの土壌は、C含有率が極めて低いが、中央タイの土壌のC含有率は、フィリピンと同程度である。両地域の林地のδ13値はC3植物の値で、サトウキビの栽培8〜20年でδ13C値は平衡になった。

[キーワード]

13C自然存在比(δ13C)、土壌有機炭素、代謝回転、C3植物、C4植物