研究成果報告書 J98B0622.HTM

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[B−6.陸域生態系の二酸化炭素動態の評価と予測モデリングに関する研究]

(2)人為的生態系の二酸化炭素変動機構のモデル化と予測

�⊃肯啝楸箸砲�けるシーケストレーションの評価

[研究代表者]

森林総合研究所木曽試験地

●酒井寿夫

[農林水産省森林総合研究所]

木曽試験地

●酒井寿夫

関西支所造林研究室

●清野嘉之

関西支所土壌研究室

●荒木誠

平成8〜10年度合計予算額

7,461千円

(平成10年度予算額2,481千円)

[要旨]

 山梨県東山梨郡牧丘町の標高2000m〜2200mの亜高山帯針葉樹林において、自然性の高い林分における土壌炭素貯留量の実態を把握すること、そこでのカラマツ林施業が土壌中の炭素貯留量に与える影響を明らかにすることを目的に調査を行った。調査対象地域における表層地質は花崗岩であった。また土壌タイプについては、林野土壌の分類(1975)によれば、調査した4つの土壌断面のうち3つは乾性ポドゾル化土壌、1つは暗色系褐色森林土であった。50×40mのシラベ林調査区における30地点の簡易土壌調査の結果、土壌中の炭素貯留量は地形によって157〜308tC/haの広い範囲に及んでいること、残積成の場所で炭素貯留量が多いことがわかった。そこで地形条件および土壌型をそろえてカラマツ林とシラベーコメツガ林の土壌を比較することにした。カラマツ林は30〜40年前にコメツガ、シラベを主体とする自然林の伐採後に造林された林分を調査対象とした。残積成の場所でカラマツ林とシラベーコメツガ林の土壌を層位ごとに炭素貯留量を比較すると、集積層であるB層に顕著な差が見られ、カラマツ林の方が土壌炭素貯留量が少なかった。本研究では同一林分の経年変化を調査したわけではないので推測の域は出ないが、自然林伐採後のカラマツ造林により土壌中の炭素貯留量は30〜40年の問に50tC/ha規模の減少があったのではないかと推定した。また現林分における土壌への炭素供給源として重要と考えられるリターフォール量、堆積有機物層の現存量、細根量(直径<1mm、土壌深30cmまで)について調べた結果、カラマツ林ではそれぞれ2.Ot/ha、22.Ot/ha、3.3t/ha、シラベ林では4.9t/ha、55.Ot/ha、8.7t/haであった。この結果、現在のカラマツ林はシラベ林に比べて明らかにリターフォール量、堆積有機物層の現存量、細根量が少なく、今後のカラマツ林における土壌炭素貯留量についても、もとの自然林のレベルまで回復することは難しいと考えられた。

[キーワード]

シラベ、コメツガ、カラマツ、亜高山帯、土壌炭素貯留量、森林施業