研究成果報告書 J98A0452.HTM

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[A−4.紫外線の増加が人に及ぼす影響に関する疫学的視点を中心とした研究]

(5)人の紫外線曝露に対する遺伝的感受性決定要因の解明に関する研究

�⇒�害化学物質との複合曝露による発がん過程に及ぼす酸化的ストレスの寄与に関する研究


[研究代表者]

 

国立環境研究所環境健康部

●遠山千春

国立環境研究所環境健康部病態機構研究室

●張宝旭、佐藤雅彦、青木康展


[要旨]

 酸化的ストレスに対して感受性であるメタロチオネイン遺伝子欠損[MT(-/-)]マウスを用いて、典型的な環境発がん物質である7,12-ジメチルベンズ[a]アントラセン(DMBA)および紫外線の複合曝露による発がん影響を検討した。DMBA(100,250,500μg/マウス)をマウス背部皮膚に1回塗布し、1週間後から紫外線(UVB,5KJ/m2)を3回/週、連続13週間照射した。その結果、DMBAによる皮膚での急性および慢性の炎症性損傷並びに発がん作用が両マウス共に紫外線Bの曝露によって増強されることが認められた。また、様々な投与量のDMBAと紫外線Bを複合曝露したMT(-/-)マウスでは、皮膚の腫瘍発現が投与量依存的に認められ、しかも、野生型[MT(+/+)]マウスに比べて高い感受性を示すことが明らかとなった。以上の結果より、酸化的ストレスが深く関与して生じる皮膚での急性および慢性の炎症性損傷が複合曝露による皮膚がんを促進することが示された。


[キーワード]

紫外線,7,12-ジメチルペンズ[a]アントラセン,皮膚発がん,酸化的ストレス,メタロチオネイン