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[研究代表者] | |
国立環境研究所 社会環境システム部情報解析研究室 |
●田村正行 |
[環境庁 国立環境研究所] |
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社会環境システム部 情報解析研究室 |
●山形与志樹 |
将来の気候変動を大気循環モデルによって正確に予測するためには、湿地生態系からの温室効果ガスの排出や吸収に関する正確かつ面的な推定が不可欠であり、リモートセンシング情報に基づいたグローバルな湿地分布の把握が急務となっている。一方、湿地はそれ自身、貴重な動植物の生息地として近年その重要性が認識されつつあり、脆弱な生態系である湿地の変動をモニタリングすることは自然保護の観点からも重要である。そこで本研究では、湿地生態系を監視するためのリモートセンシング手法を確立することを目的として、人工衛星データを用いた湿地分布図の作成に関わるスペクトル指数、ミクセル分解、分類に関する研究を実施した。研究の結果、湿地における水・植生・土壌環境特性を同時に計測する新たなスペクトル指数(WTI、PVI、VSW)、スペクトル画像から複数の植生クラスの連続的な空間分布を把握する部分空間法によるミクセル分解手法、そして、複数センサー合成画像を高精度で分類する分類手法を開発し、これらの手法を用いて湿地域の監視および湿地分布図の作成が可能となった。
リモートセンシング、湿地、分類、季節変化、手法。