![]() | |
---|---|
![]() |
[研究代表者] |
||
国立環境研究所 ●椿 宜高 |
||
[環境庁 国立環境研究所] |
||
地球環境研究グループ |
上席研究官 |
●古川昭雄 |
野生生物保全研究チーム |
●椿 宜高・高村健二・永田尚志 |
|
森林減少砂漠化研究チーム |
●奥田敏統・唐 艶鴻 |
|
科学技術庁特別研究員 |
●冨山清升 |
|
(委託先)(財)自然環境研究センター |
●石井信夫・安田雅俊・桝元敏也 |
44,179千円
(平成7年度予算額 13,527千円)
マレーシア熱帯低地林のひとつであるパソ試験林を中心に、小型哺乳類、クモ類および陸産貝類の群集動態の研究を行った。とくに、生息環境条件の違い(それぞれ自然林と二次林と湿地林、地上と樹冠部、カルシウムの貧富に重点をおいた)による群集組成の変化に着目してその解析を行った。小型哺乳類では、択伐後40年を経過した二次林でも、隣接する自然林に比較してリス類の種類・個体数の減少とネズミ類の個体数の相対的な増加が見られ、種多様性の回復は不完全であることがわかった。クモ類の調査では、地上でホウシグモ科、フクログモ科が多く、樹上ではハエトリグモ科とヒメグモ科が多く、地上と樹上での種類組成の違いが顕著であった。Bukit Takun及びBukit Batu Caveの石灰岩地域において陸産貝類の分布調査を行なった。その結果、石灰岩の露出地点に陸産貝類は集中して分布することがわかった。また、森林と草地の境界を境に貝類相が大きくことなり、攪乱地選好種を用いて攪乱の程度を指標化できることも示唆された。
小型哺乳類、クモ類、陸産貝類、環境選好性、群集動態、個体数変動