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[研究代表者] |
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資源環境技術総合研究所 統括研究調査官 |
●水野光一 |
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[通商産業省 工業技術院 資源環境技術総合研究所] |
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大気圏環境保全部 |
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●田森行男 |
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保全技術研究室 |
●櫛山 暁・小林 悟 |
熱エネルギー利用技術部 |
●北川 浩 |
50,591千円
(平成7年度予算額17,633千円)
オゾン層を破壊する物質であるフロンの効果的な回収技術に資するために、マイクロ波を利用した吸着・脱着システム及び低濃度フロン回収用吸着剤の探索と製造を行い、次のような結論を得た。
吸着システムについては、吸湿性のゼオライトを用いてマイクロ波を照射しながらフロンの吸着脱離の挙動の検討を行い、以下の結果を得た。1)吸着層温度はフロンの吸着に影響を与えない。2)マイクロ波の照射パワーが強いほどフロンの吸着が進行する。3)マイクロ波の照射時間はそのパワーで水が脱離する時間だけでよい。4)水の濃度が高い方が2段目で行われるフロンの脱離に有効である。以上のような結果と検討から、マイクロ波を利用した吸着脱離制御はフロンの吸着回収に有効であるとの結論を得た。
吸着剤の開発については、ゼオライトのイオン交換処理、活性炭の熱分解炭素付着処理、炭化物の二酸化炭素処理、炭化物の水蒸気処理の4種類の多孔体の表面処理による高性能フロン吸着剤の開発について検討した。その結果、Y型ゼオライトをイオン交換処理することによって、低濃度のCFC−12の吸着性能を大きく向上させうることがわかった。また、活性炭の熱分解炭素付着処理についてはほとんど効果が認められなかったが、炭化物の二酸化炭素処理、水蒸気処理については極めて良好な結果が得られることがわかった。すなわち、低コストで市販のガス吸着用活性炭を上まわるフロン吸着性能の活性炭を製造することができた。
フロン、吸着、吸着剤、マイクロ波