研究成果報告書 J94D0231.HTM

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[D−2.海洋汚染物質の海洋生態系への取り込み、生物濃縮と物質循環に関する研究]

(3)海洋汚染の生物モニタリング及び汚染メカニズムに関する研究

�.�ットセイ、海鳥等の被害実態及び生体濃縮過程の解明


[研究代表者]

 

遠洋水産研究所

●馬場徳寿

[農林水産省水産庁 遠洋水産研究所 北洋資源部]

●馬場徳寿・清田雅史

文部省 愛媛大学 農学部

●立川 涼・田辺信介

文部省 北海道大学 水産学部

●小城春雄


[平成2〜6年度合計予算額]

35,043千円(平成6年度予算額 6,460千円)


[要旨]

 海洋野生生物の生物汚染の実態と生体濃縮課程を解明し、地球規模の生物汚染モニタリングに資することを目的として、オットセイと海亀の重金属汚染及び近年問題となっている海鳥のプラスチック汚染について調べ、モニタリング手法について検討した。オットセイに適した重金属分析手法を開発し、三陸沖及びアラスカ沖で収集したオットセイ試料を分析して、重金属の体内蓄積、濃度の加齢変動、重金属の母子間移行等について知見を得た。毛中の重金属の含有率と濃度の季節変化及び血中性ステロイドホルモンの量とその周年動態を調べ、毛または血液による生物汚染モニタリングの可能性を検討した。不可抗力により漁網等に混獲した海亀から試料を収集し、重金属の体内蓄積及び成長に伴う蓄積量の変動等について知見を得た。北太平洋で収集した海鳥の胃内容物中のプラスチック粒子の種類及び出現率を調べ、プラスチックによる海鳥汚染の実態を明らかにすると共に、ヒューストンネットを開発して外洋表層中のプラスチック粒子の分布について知見を得た。小笠原諸島の海岸のプラスチック汚染実態を調べ、離島を用いた海洋漂流プラスチック粒子のモニタリングが可能か検討した。5年間の研究を通し、生体濃縮課程の解明は今後の課題として残ったが、これまであまり研究されていなかったオットセイ、海亀、海鳥の有害化学物質汚染の実態を把握すると同時に、非捕殺的手法による海洋野生生物の生物汚染モニタリングの可能性を見い出すことが出来た。


[キーワード]

重金属、プラスチック、オットセイ、海鳥、海亀