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[研究代表者] |
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工業技術院機械技術研究所 |
●服部光郎 |
[通商産業省 工業技術院機械技術研究所] |
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生産システム部 複合加工研究室 |
●服部光郎 |
物理情報部 数理工学研究室 |
●野村 昇 |
生産システム部 |
●井上英夫 |
24,401千円(平成6年度予算額 8,149千円)
製品の製造、使用、廃棄の各段階で温室効果ガスが排出される。また、製品が寿命などで廃製品化すると、多くは廃棄物として排出され、処理システムが必要になるだけではなく、資源の新たな消費を意味することにもなる。そこで温室効果ガス排出抑制にとって、廃棄物減量化が重要であり、少ない資源消費、資源リサイクルを意味する効果的な対策となる可能性がある。廃棄物をできるだけ出さない製品が期待される。
本研究では、廃棄物、汚水の排出後の適正な処理をめざす他のサブテーマとやや異なり、廃棄物減量化、温室効果ガス排出抑制を製品のライフサイクルの上流、製品設計で考慮することを目指し、設計内容やその変更が製品のライフサイクルで温室効果ガスなどの環境負荷に対しいかなる効果を持つか評価、解析する手法を開発するとともに、設計対象製品の環境負荷評価ツールを効果的に組み込んだ設計支援システムの開発を行った。
具体的には、CADシステムやデータベースシステムをウインドウタイプの統合化した環境として、会話型設計支援環境を構築し、そこへ環境負荷評価ツールの組み込みを進めた。そのためにCADシステムのコマンドを別のアプリケーションからも発行可能とするプロセス間通信手法とCADカスタマイズを組み合わせる作業を行った。
また、環境負荷評価を考慮する設計について検討、考察を行い、設計の占める位置の重要性、評価項目間で矛盾するトレードオフの存在、その解消など設計の特徴を明らかにした。初期設計段階では材料選択と構造決定が重要であり、前者については、機能、経済性、環境負荷削減の評価項目から、軽量化と材料強度の両立問題を導出する乗用車設計例を通して設計戦略のあり方を考察し、後者については製品のリサイクル性に大きく影響する易解体性構造の評価法として人間工学的手法の適用を試みた。これらの設計手法を開発を進めた設計支援システムに反映させた。
温室効果ガス、廃棄物、リサイクル、ライフサイクルアナリシス、設計