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課題名 |
C-4 東アジアにおける酸性・酸化性物質の制御対策とその評価に関する研究 |
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課題代表者名 |
溝口 次夫 (厚生省国立公衆衛生院地域環境衛生学部) |
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研究期間 |
平成3−5年度 |
合計予算額 |
59,326千円(5年度 20,234千円) |
研究体制 (1) 東アジアにおける酸性雨原因物質の排出量及び発生量分布の将来予測に関する研究 (厚生省国立公衆衛生院、環境庁国立環境研究所、埼玉大学) (2) 東アジアにおける酸性雨原因物質の排出抑制技術とその評価に関する研究 (通商産業省資源環境技術総合研究所、環境庁国立環境研究所) |
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研究概要 東アジア地域から酸性雨の被害を防止するための方策を確立するのが本研究の目的であり、そのために(1)東アジア地域における酸性雨原因物質(SO2、NOx)及び関連物質(NH3)の排出量分布の現状を国別および地域別に明らかにし、メッシュデンタベースとして構築した。また、(2)東アジア地域で酸性雨原因物質の排出量が最も多い中国においてそれらの最も有効な制御技術を検討した。
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研究成果 (1)東アジア地域の酸性雨原因物質等のエミッションインベントリーについて 1.中国、韓国その他東アジア23カ国の化石燃料由来のSO2、NOxの排出量分布を明らかにした。 2.各国、各地域のSO2、NOx排出量を緯度1°×経度1°のグリッドデータベースとして作成し、シミュレーションモデルでの利用に供した。 3.ロシア沿海州についてはエネルギー消費量の現状を明らかにした。 4.SO2、NOxの排出係数の精度を高めるための熱処理装置を設計、製作した。 5.中国産石炭を用いて、熱処理装置によってSO2排出係数を求めた。 6.わが国の牧畜からのNH3発生量を明らかにした。 7.NH3発生量のグリッドデータベースを作成した。 8.東アジアにおける酸性雨モニタリングとSO2、NOxエミッションインベントリー手法の統一のための国際ワークショップを開催した。
(2)東アジア地域からの酸性雨原因物質の制御技術について 1.現在世界中で用いられている化石燃料燃焼に由来するSO2、NOxの制御技術を網羅した。 2.中国で有効に利用しうる脱硫、脱硝技術、システムを選定した。 3.石灰吹込み式微粉炭燃焼装置、循環式流動層燃焼装置およびブリケット燃焼装置を中国向けの脱硫、脱硝技術として提案した。 4.また、地域に応じて有効な排ガス脱硫システムを提案した。 5.3の技術を確立するために中国産各種石灰石の脱硫特性を実験的に明らかにした。 6.微粉炭燃焼実験炉を用いて脱硫剤の種類、量吹込み装置等の実験を行い最適条件を見出した。 7.循環流動層燃焼実験装置を用いて、Ca/S比等最適脱硫条件を検討した。
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