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[研究代表者] |
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国立環境研究所 ●高薮 縁 |
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[環境庁 国立環境研究所] |
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大気圏環境部 大気物理研究室 |
●高薮 縁、沼口 敦、菅田誠治 |
(委託先) |
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東京大学気候システム研究センター |
●中島映至 |
23,965千円
(平成5年度予算額 8,305千円)
気候モデルにおける積雲の取り扱い手法の改善に資することを目的として、主に気象衛星データを用いた大規模な雲・大気の結合システムの解析的研究と、サブテーマB−5.1の大気大循環モデルを用いた数値実験を行った。長期観測のデータを用いた雲活動の解析からは、熱帯暖水域上の雲活動が大気の対流圏赤道波と非常に強く結合していることを明らかにした。また、その赤道波擾乱の特性値を推定することができた。これにより、気候モデルにおける積雲パラメタリゼーションの評価において、大気−雲結合システムの特性値による定量的な評価が可能となった。また、衛星によるリモートセンシングによって、広域のエアロゾルの光学的厚さと吸収確率および有効半径を求める方法を確立した。この方法により海洋性層積雲では雲凝結核の増加に伴う大規模な光学的厚さの増加が示された。一方、数値実験の結果からは、熱帯降水帯分布のような地球規模の降水帯の平均分布が、積雲パラメタリゼーションに非常に敏感であることがわかった。
積雲対流、積雲パラメタリゼーション、赤道波、雲の光学特性