研究成果報告書 J92B0620.HTM

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[B−6.陸上生態系における炭素循環機構の解明に関する研究]

(2)自然陸域生態系における炭素循環系の定量的解析に関する研究


[環境庁 国立環境研究所]

 

地球環境研究グループ 温暖化現象解明研究チーム

●竹中明夫


[平成2〜4年度合計予算額]

26,441千円


[要旨]

 日本の冷温帯林の炭素循環システムの定量的なデータを得るため、栃木県奥日光地域のミズナラ、イタヤカエデ、オヒョウなどの優占する落葉広葉樹林に面積1,400�屬猟敢挫呂鮴瀋蠅掘■隠坑坑映�から1992年の2年間にわたり、現地調査を行った。測定項目は、土壌表面及び土壌中の植物遺体の量、ササの地上部および地下部現存量、土壌有機物量などさまざまな形での有機炭素の蓄積量と、高木および林床のササからの落葉・落枝の供給速度、地表面での落葉・落枝の分解速度、土壌表面からのCO2発生速度などの炭素のフラックスの大きさである。また、土壌中での有機物分解速度と密接に関連することが知られている土壌含水量および土壌温度の長期連続測定も行った。
 測定の結果、生きた植物体中に含まれる部分をのぞいた有機炭素のうち、90%以上は土壌有機物の形で存在していること、植物遺体に含まれる有機炭素のうち、倒木の形のものが80%近くを占めることが明らかになった。また、1992年の8月から11月にかけて土壌からのCO2放出速度の測定を行った結果、放出速度は気温に追随した時間変化を示すこと、ただし、その温度依存性は季節により変化すること、さらに、近接した地点間でも2倍近い放出速度の変動が見られることが明らかになった。


[キーワード]

炭素循環、冷温帯、落葉広葉樹林、森林生態系、土壌からのCO2放出