
|
| |
|---|---|
(500Kb)
|
[労働省 産業医学総合研究所] |
|
職業病研究部 |
●山田博朋 |
平成2〜4年度
29,370千円
本研究は、紫外線による細胞内タンパクの変化を調べることにより、光アレルギー性の抗原生成を含む細胞傷害のリスクを評価することを目的とする。ヒト皮膚由来の細胞に紫外線を照射しタンパクの変化を調べたところ、短波長UVBの照射が多くのタンパクの変化を引き起こすことが明らかになった。しかし皮膚は静的なものではなく、体内や皮膚表面から物質が浸透し、生理条件が変わることがある。このような場合に紫外線がどの様な影響を与えるか、ほとんど研究されていない。そこで皮膚に影響を与える物質の例として重金属を取り上げ、紫外線との複合曝露の影響を調べた。毒性を示さない低濃度の重金属に曝した細胞に、細胞を余り傷つけない条件の紫外線を照射すると、単純な加算的予想を上回る大きな損傷を細胞に与え、さらに複合曝露に特異的なタンパクの変化が認められた。このことは生体に対する紫外線の影響を考慮する場合、紫外線の波長やエネルギーだけが問題となるのではなく、紫外線を浴びる側の生理的な状態が極めて重要であることを示唆している。また紫外線照射後に標識されてくるタンパクを調べたところ、既知のストレス(熱ショック)・タンパクの大きさと一致するタンパクが幾つも合成されており、細胞が紫外線の与えるストレスに対して敏感に反応していることが推定される。
光アレルギー、ヒト皮膚由来細胞、電気泳動、タンパク、重金属