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[キーワード]知的生産性、タスク・アンビエント空調、温熱快適性、経済的効果、行動調査

[H-061 28℃オフィスにおける生産性・着衣・省エネルギー・室内環境に関する研究]

(3)パーソナル空調・省エネルギー性に関する研究[PDF](955KB)

  芝浦工業大学 工学部

  秋元孝之

  [平成18~20年度合計予算額] 10,056千円(うち、平成20年度予算額 2,821千円)

[要旨]

    近年、オフィスビルでは事務機器のOA化により室内の発熱密度が増加している。また、オフィス空間は、家具やパーティションなどによって区画された個別モジュール空間の形態が採用されることが多くなってきた。加えて、在室者の室内環境に対する要求も高度化している。このような背景のもと、タスク・アンビエント空調は、負荷の偏在化や個人差に対応できるシステムとして期待されている。タスク・アンビエント空調とは、執務者が作業を行うタスク域の空調を集中的に、あるいはより繊細に制御し、通過や短時間の滞在のためのアンビエント域の空調設定を緩和する方式である。
  平成18年度は、タスク・アンビエント空調を導入した環境配慮オフィスで実測調査を行い、知的生産性の評価、温冷感申告調査、温熱環境調査を行った。平成19年度は、28°Cオフィスをはじめとする将来のパーソナル対応の空調技術を用いた設計や開発に役立てるため、温熱・音・光に関するさまざまな環境制御技術を採用し、特に空調に関してはパーソナル性の高い床吹出し空調を導入している「先進的なオフィス」と「移転前のオフィス」との比較を通して、床吹出し空調をはじめとした各制御技術や空間の構成が、執務者の温熱快適性、知的生産性の向上にどのように寄与しているのかを評価した。平成20年度は、引き続きパーソナル性の高い床吹出し空調方式を採用した「先進的なオフィス」における詳細な実測を行い、執務者の行動の実態と合わせパーソナル空調の実用性について検証した。