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[キーワード] オゾン、オゾン前駆体、東アジア、オゾン吸収量、農作物減収

[C-062 東アジアの植生に対するオゾン濃度上昇のリスク評価と農作物への影響予測に関する研究]

(3)東アジアの植生によるオゾン吸収量の予測に関する研究[PDF](2,657KB)

  独立行政法人海洋研究開発機構
  地球環境フロンティア研究センター
  大気組成変動予測研究プログラム


  滝川雅之

  [平成18~20年度合計予算額] 6,777千円(うち、平成20年度予算額 2,025千円)

[要旨]

  東アジアにおける人為起源エミッションは増加し続けている。本研究では、増え続ける人為起源エミッションが、東アジアの地表オゾン濃度にどのように影響を与えるかについて、オゾンのイネおよびコムギへの沈着プロセスモデルを組み込んだ領域化学輸送モデルを用いて将来予測実験を行った。アジア領域における地表面からの現在および将来のオゾン前駆物質の放出量分布には、エミッションインベントリREASを使用した。REASエミッションの基準年である2000年と、将来予測実験として2020年の人為起源エミッションを用いて数値計算を行った。その結果、窒素化合物の放出量増加によって地表オゾン濃度が冬季の大都市圏を除いてアジア全域で増加し、その結果としてイネおよびコムギのオゾン吸収量が増加し、減収率が高まると予測された。