検索画面へ Go Research


[キーワード]気候感度、雲フィードバック、雲水収支、大規模凝結スキーム、確率密度関数

[RF-061 Super-GCMの開発およびそれを用いた温暖化時のメソ気象現象変調に関する研究]

(3)GCMにおける雲パラメタリゼーション改良とsuper-GCMを用いた気候変化シミュレーション[PDF](1,288KB)

  独立行政法人国立環境研究所

江守正多・小倉知夫

  [平成18~19年度合計予算額] 1,491千円(うち、平成19年度予算額 1,000千円)

[要旨]

  大気中CO2増加に対する雲の応答が気候モデル間で異なる仕組みを理解するために、最先端の異なる気候モデルを例として採り上げ、温暖化実験における雲水収支の応答を解析した。その結果、中・低緯度の混合雲の応答にモデル間で顕著な違いが現れ、その違いは雲水収支の中で昇華過程の取り扱いに起因することが示唆された。得られた結果は、雲の応答メカニズムを理解する際の雲水収支解析の有効性を示すものであり、今後解析対象を他の気候モデルに拡大することで雲フィードバックの不確実性低減に寄与することが期待される。また、物理的に整合性の高い雲のパラメタリゼーションをサブテーマ1と協力して新たに考案し、初期開発を終了した。