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独立行政法人国立環境研究所 |
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環境研究基盤技術ラボラトリー 環境分析化学研究室 |
西川雅高・森 育子・的場澄 |
筑波大学地球科学系 |
中野孝教・横尾頼子(Hl3-15) |
埼玉大学大学院 理工学研究科 |
坂本和彦・石原日出一 |
〈研究協力者〉日中友好環境保全センター |
全 浩・董旭輝・狄一安 |
平成l3〜17年度合計予算額 88,062千円
(うち、平成17年度予算額 15,176千円)
黄砂エアロゾルの発生から北京、日本への飛来ルートおよびその化学組成変化を調べ、輸送過程中での化学組成的変質機構を明らかにすること、地球化学的見地から発生源地の絞り込みを行うことを目的とした。そのために、日中友好環境保全センター砂塵暴研究室と共同で、中国国内(延べ15カ所)および日本国内(延べ5カ所)に多点黄砂エアロゾル観測ネットワークを敷いた。観測点は、内モンゴル自治区、寧夏回族自治区、山西省、河北省、山東省にまたがり、北京を要として扇形に配置したほか、風下側の日本でも観測点を配置した。北京で観測した黄砂は、周辺からの舞い上がりおよび北ルートが多く、ついで西ルートから飛来したものであった。
黄砂の発生源の推定と移動に伴う変化を明らかにするため、中国と日本で同時採取した黄砂のSr同位体組成比やSr-Nd同位体組成比を測定し、中国乾燥地帯の表層土壌の値と比較した。黄砂のSr.Nd同位体組成に見られる全体的な特徴は、その主な発生源が北部中国に近いゴビ砂漠西部であった可能性を示唆した。
飛来黄砂がわりと高いSO2に暴露される可能性が高い。そこで、円筒型反応装置を用いて、黄砂粒子へのSO2の乾性沈着に対する影響因子として温度、湿度、オゾン(O3)、窒素酸化物(NO2、HNO3)を選択し、黄砂粒子へのSO2の乾性沈着とSの酸化への影響を評価した。その結果、黄砂粒子表面上の水分およびO3がSO2の沈着および酸化を促進することを明らかにした。黄砂粒子上におけるSO2の取り込みと酸化に焦点を当て、水分とNO2、HNO3の共存影響を調べ、SO2の取り込みに対して、水分は促進に、HNO3は抑制に働き、酸化に関してはすべての共存成分が促進に寄与することを明らかにした。実大気における黄砂粒子の変質に対し、水分や窒素酸化物が重要な支配因子となる可能性を示した。
黄砂、多点観測網、化学組成、粒子表面反応、Sr同位体比