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[C−5 中国北東地域で発生する黄砂の三次元的輸送機構と環境負荷に関する研究]

(1)黄砂の輸送の三次元的動熊把握に関する研究

独立行政法人国立環境研究所


 大気圏環境研究領域 遠隔計測研究室

杉本伸夫・松井一郎・清水 厚

東京海洋大学 海洋工学部    

村山利幸

長崎大学 環境科学部

荒生公雄

〈研究協力者〉九州大学応用力学研究所

鵜野 伊津志

       韓国 Kyung Hee 大学 Lidar Center

Choo Hie Lee

       日中友好環境保全センター

董旭輝

       内モンゴル環境監測站

白雪椿

 

[平成13〜17年度合計予算額]

 平成l3〜17年度合計予算額 57,385千円
 (うち、平成17年度予算額 10,809千円)

[要旨]

  黄砂の輸送を三次元的に定量的に把握するために、ライダー(レーザーレーダー)による観測を北京、フフホト、長崎、東京、つくばなどにおいて連続的に行なった。2001年から2006年までのデータを解析し年々の変動について考察した。また、主な事例について化学輸送モデルCFORSとの比較を行い、地表面状況の変化などモデルに反映されていない問題点を考察するとともに、ライダーデータを用いたモデル改良の可能性を検討した。2005年春季(2004年12月-2005年5月)は2003年、2004年に続いて黄砂発生量は少なかった。これに対して、2006年は発生頻度、発生量が非常に高い。また、2004年は季節進行が早く、2月、3月の黄砂発生頻度が高く、4月、5月は少ない特徴があったが、2005年は季節進行が遅く、4月に黄砂発生頻度が高かった。2006年春の発生頻度が高く、3月にも大規模な黄砂現象が観測されている。2005年の黄砂現象で特徴的なことはモンゴルでの黄砂発生が多かったことである。これはモンゴルの積雪が少なかったことと、中国の内モンゴルでは降水が多く黄砂発生が少なかったことによると考えられる。一方、2006年は、内モンゴルにおける降水が少なく、これが発生頻度、発生量の多い要因であると考えられるが、地表面状態が固定されているCFORSの結果と比較すると、2005年、2006年ともに、内モンゴルの比較的南部で発生する黄砂について観測との不一致が大きく、発生地域が北に移動している傾向が感じられる。モデルとの比較によるこれらの解析結果は、ライダーネットワークデータによるモデルの検証や改良の有効性を示している。

[キーワード]

 黄砂、エアロゾル、ライダー、偏光解消度、化学輸送モデル