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[B−9 太平洋域の人為起源二酸化炭素の海洋吸収量解明に関する研究]

(3)海洋生物データのデータ統合化技術と炭素循環解明への活用に関する研究

独立行政法人水産総合研究センター中央水産研究所

 海洋生産部 物質循環研究室

塩本明弘

独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所

 亜寒帯海洋環境部  生物環境研究室

小埜恒夫

 

 

研究協力者

 

独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所

 生産環境部

樽谷賢治

 財団法人日本水路協会海洋情報研究センター

小熊幸子

 北海道大学院地球環境科学研究院

碓井敏宏

 東海大学海洋学部

田所和明

 

[平成13〜17年度合計予算額]

 平成l3〜17年度合計予算額 41,711千円
 (うち、平成17年度予算額 7,938千円)
※上記予算額には、間接経費 9,630千円 を含む)

[要旨]

  海洋における二酸化炭素の時空間分布の変動を解析するため、水産総合研究センター所属の調査船で得られた栄養塩とクロロフィルaのデータを収集し、クオリテイーコントロールを行った後にデータベース化し、中央水産研究所のホームページにおいて公開した。  まず、このデータベースを用いて、親潮域における1998年のレジームシフトの検出を試み、その検出に成功した。  次に、このデータベースにJODC、気象庁等の既存データを加え、1960〜2002年の北太平亜寒帯域(親潮域)におけるリン酸塩の長期変動と炭素循環への影響について解析を行った。その結果、北太平洋亜寒帯域の表層と中層に同位相のリン酸塩濃度の周期的変動が検出された。また、リン酸塩濃度に表層では減少、中層では増加という長期的な傾向が認められた。黒潮域においても表層ではリン酸塩濃度に長期的減少傾向が見られた。これらの変動ひいては炭素循環への影響に関する解析においては、これまでとは異なる新たなる仮説が必要であると考えられた。

[キーワード]

 データベース、栄養塩、周期的変動、長期的傾向、炭素循環