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(2.43MB)

[B―54 アジア太平洋地域統合モデル(AIM)を基礎とした気候・経済発展統合政策の評価手法に関する途上国等共同研究]

(1)持続的発展に向けた地域詳細研究とモデルの普及

  -1 中国におけるCDMの有効性と持続的発展への効果に関する国際交流研究

中国エネルギー研究所

EFFフェロー

Hongwei Yang

独立行政法人国立環境研究所

 

 

  社会環境システム研究領域

統合評価モデル研究室

甲斐沼美紀子・増井利彦

[平成14〜16年度合計予算額]

 平成l4〜16年度合計予算額 4,511千円
 (うち、平成16年度予算額 0千円)

[要旨]

  国連気候変動枠組条約の京都議定書の中で規定されたクリーン開発メカニズム(CDM)
は、温室効果ガス排出を削減すると同時に発展途上国の環境維持開発を助成するプロジェクトへ
投資するものである。本研究では、CDMプロジェクトの効果と波及効果を評価するためのモデル
を開発した。本モデルを用いて、北京市の火力発電部門におけるCDMプロジェクトの実施状況と、
地域環境への影響について研究した。その結果、北京市でCDMプロジェクトを実施すれば、二酸
化炭素削減効果とともに、大気汚染物質を削減するという、大きな波及効果が得られるというこ
とがわかった。また、CDMは鉄鋼部門における技術移転を促進する上で重要な役割を果たす可能
性があるため、政策評価のためのボトムアップ・モデルを用いて鉄鋼産業におけるCDMの効果を推
計し、先進技術の導入が二酸化炭素削だけでなく大気汚染物質の削減に有利であることを示した。
さらに、トップダウン型マクロ経済モデルである応用一般均衡モデル(AIM/Materia1-China)にCDM
導入に関するモジュールを追加し、中国の二酸化炭素削排出量と大気汚染物質排出量に与える影
響を推計するとともに、経済への効果を鉄鋼部門及び発電部門を対象として定量的に評価した。
CDM導入シナリオを現状推移シナリオと比較すると、2015年のこれらの部門の二酸化炭素排出量
はそれぞれ3.8%、2.7%削減されるとともに、中国全体の二酸化炭素排出量も1.4%減少する。また、
硫黄酸化物対策が中国経済に与える影響と、CDM導入による経済回復についても推計した。年1%
の割合で硫黄酸化物排出量を削減する場合、2005年から2015年にかけて、3%から10%のGDP損失
が推計されるが、CDMを導入することによりO.1から0.3%のGDPが回復すると推計された

[キーワード]

 CDM、波及効果、政策評価、排出量削減、応用一般均衡モデル