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[B-8有機エアロゾルの地域規模・地球規模の気候影響に関する研究]

(2)有機エアロゾルのキャラクタリゼーションに関する研究

  .┘▲蹈哨襪硫蹴愿性状の観測に関する研究

独立行政法人国立環境研究所

 

 

 大気圏環境研究領域

大気反応研究室

畠山史郎・高見昭憲・佐藤圭・李紅

     

  〈研究協力者〉

 

 

   独立行政法人国立環境研究所

大気圏環境研究領域

三好猛雄

[平成14〜16年度合計予算額]

 平成l4〜16年度合計予算額 80,832千円
 (うち、平成16年度予算額 25,736千円)

[要旨]

  地球温暖化の将来予測に欠かせないエアロゾルの変動や、東アジア・東南アジア地域か
ら輸送される有機物を中心としたエアロゾル(ABC)の輸送経路などを明らかにするため、AMS
(エアロゾル質量分析計)を導入した。この質量分析計は飛行時間法によってエアロゾルの粒径
分布を測り、四重極質量分析計によって化学成分を連続的(10分間隔)に測定することが可能で
ある。
 平成15年3月から5月にかけて長崎県福江島においてエアロゾルの観測を行った。平成15年3月25
日から27日にかけてサルフェート、ナイトレート、有機エアロゾルのいずれも増加した。また粒
径分布はいずれのイオンに対してもほとんど同じ形をしており観測されたエアロゾルは内部混合
していたものと考えられた。質量スペクトルに解析では、質量電荷比(m/z)44のシグナルが強く
カルボキシル基など酸化された有機物の割合が高かった。後方流跡線解析との比較により、中国
から気塊が来た場合にはサルフェートの濃度が高く、韓国・日本から来た場合には有機物の濃度
が高いことがわかった、,東シナ海北部の日本や韓国沿岸では、春季、平均的にはサルフェートよ
り少し有機物の濃度が高いことがわかった。
 平成15年10月より沖縄辺戸岬にある国設酸性雨観測所においてエアロゾルの連続観測を行った。
平成16年3-4月にはエアロゾル、CO、水銀の総合的な観測を行った。サルフニ[一トに対する有機物
の比が小さく、エアロゾルの主成分はサルフェートであった。辺戸ではSO2の濃度は低く、輸送中
に硫化物の酸化が進んだものと考えられる。有機物の質量スペクトルでもm/z=44のシグナルが強
く酸化された有機物の割合が高かったと推定される。辺戸でのS/CO比は中国での比の約5分の1に
なっており、輸送中に硫黄化合物はかなり消失していることがわかった。

[キーワード]

 有機エアロゾル、エアロゾル質量分析計、ABC、福江島、沖縄辺戸岬