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独立行政法人港湾空港技術研究所 |
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海洋・水工部 沿岸生態研究室 |
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中村由行 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
山室真澄 |
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島根県保健環境科学研究所 |
石飛 裕 |
平成13〜15年度合計予算額 16,992千円
(うち、平成15年度予算額 5,238千円)
食物連鎖の上位に位置する魚介類などの有用生物に着目し、その生産性を高め水産
物として捕獲することによって窒素・リンの取り出しを図り、水質改善を達成する手法が注
目されている。本研究では宍道湖・中海を対象として、二枚貝(ヤマトシジミ)や魚類、アマ
モなどの大型生物が水質浄化に及ぼす効果を検討した。
二枚貝の役割に関して、宍道湖において、ヤマトシジミの生息する沿岸部と、沖合部の物理的
水塊交換機構と水塊構造の関連性を現地観測によって調べるとともに、表面熱交換によって誘導
される流れの構造を数値解析によって調べた。熱収支に起因する流れが湖岸部のヤマトシジミと
沖合植物プランクトン間の物質循環構造を物理的に担っていることが示唆された。
魚類の役割に関して、2年半に及ぶ長期間の漁獲調査を継続して行うことにより、汽水性魚種
や沿岸性海産魚、汽水性年魚(ワカサギ・シラウオ)の移動形態を確認することができた。宍道
湖では、ほぼ例年、夏季にコノシロの大量死が起きている。湖水の貧酸素化が原因ではないかと
考えられていたが、本調査により大量死は貧酸素でないときにも起きていること、生殖腺湿重量
の変化から判断してコノシロの大量死が産卵の終期におきており産卵を行う大型魚の斃死割合が
高いことから、産卵による体力損耗が斃死に関係すると推察された。
資料解析により、昭和20年代までの中海には、水深3mまでの浅場約2千haの大部分でアマモが
繁茂していると推定された。昭和20年代前半までアマモなどが周辺農地への肥料として使用され
ており、これが水域からの栄養塩取り出しを通じて水質の維持に大きな役割を果たしていたこと
が明らかになった。中海における海草アマモ場の衰退が堆積物に記録されている可能性を検討す
るために、柱状堆積物を採取して炭素・窒素・リン、および炭素・窒素安定同位体比を分析した。
有機物の起源や有機物蓄積量の推定手法を検討した。
湖沼水質、食物連鎖、大型生物、物質循環、環境修復