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(1.82MB)
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独立行政法人港湾空港技術研究所 |
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海洋・水工部 沿岸生態研究室 |
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中村由行・細川真也・井上徹教* |
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*(平成13年度九州大学大学院工学研究科) |
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東海大学海洋学部 |
中田喜三郎 |
平成13〜15年度合計予算額 26,289千円
(うち、平成15年度予算額 8,121千円)
宍道湖・中海水系を対象とし、時間スケールに応じた複数の解析手法を用いて、外
部負荷の変動や環境条件の変動に対する湖沼水質・生態系の応答を調べた。
まず、ボックスモデルによって、過去20年間にわたって蓄積された宍道湖水質データを解析し、
気象の変動が湖沼水質に及ぼす影響を抽出した。この期間は、リンの外部負荷が顕著に減少傾向
にあり、COD、窒素についてもやや減少傾向にあるのに対して、同じ期間の水質は明確な変化
を示しておらず、むしろ気象の影響を大きく受けて変動している事がわかった。リンについては、
湖底からの内部負荷量の寄与が大きいものと推定された。さらに、大きな負荷の変動があった過
去約50年間にわたる負荷変動と湖沼水質の応答を調べるため、宍道湖・中海系で、原単位法に
基づく窒素の外部負荷量解析を行った。窒素負荷について、1970年前後に負荷のピークがあった
こと、肥料のリサイクル率の減少と農地の減少が湖沼への負荷を増大させたことが推定された。
内部負荷(底泥からの栄養塩の溶出)に関して、連続培養系を用いた室内実験を実施し、無酸
素条件下で、流速が溶出速度に及ぼす影響を検討し、あわせてその機構を説明するモデルを構築し
た。実験の結果、巻き上げが生じない条件下では、流速の増加に伴ってアンモニアの溶出速度は増
加したが、巻上げが生じた速度では、溶出速度が減少した。リン酸態リンについては流速の増加
に伴って単調に溶出速度が増加した。
以上の知見を総合し、季節的な水質・生態系の変動を解析するために低次生態系モデルを開発
した。基礎データの揃った1998年度の1年間を対象とした解析を行ったところ、植物プランクトン
については、宍道湖では藍藻類、中海では珪藻類が優占している様子がうまく表現でき、塩分環
境の違いによる植物プランクトンの優占種の変動を再現できた。両湖沼において、二枚貝(宍道
湖のヤマトシジミ、中海のホトトギス貝)が物質循環に大きな影響を与えている事が示された。
湖沼水質、植物プランクトン、流域負荷特性、溶出、底泥