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独立行政法人 |
農業環境技術研究所 |
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地球環境部 |
温室効果ガスチーム |
鶴田治雄・須藤重人 |
地球環境部 |
気象研究グループ |
米村正一郎・川島茂人 |
化学環境部 |
栄養塩類研究グループ |
中島泰弘 |
(研究協力機関・研究者) |
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独立行政法人 |
森林総合研究所 |
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北海道支所 |
植物土壌系研究グループ |
石塚成宏 |
インドネシア |
BIOTROP-GCTE-IC-SEA |
ダニエル ムルディヤルソ |
インドネシア |
ボゴール農業大学 |
イスワンディ アナス |
平成ll〜13年度合計予算額 28,019千円
(平成13年度予算額 11,232千円)
インドネシアの代表的な陸域生態系である湿潤熱帯林およびこれらの土地利用変化による農耕地のゴムや油ヤシのプランテーション地域で、温室効果ガス(メタン(CH4)、二酸化炭素(CO2)、亜酸化窒素(N2O))の発生・吸収量の時間変化と空間変化を解明するため、現地調査を行った。(1)スマトラ島ジャンビ州のパシルマヤン試験地で4つの異なる土地利用形態の6地点(一次林(2地点)、択伐林(2地点)、伐採焼却後植林地、初期ゴム園)で、1997年9月から2002年3月まで温室効果ガスフラックスを毎月測定した。その結果、択伐林が伐採・焼却され植林されていく過程で、N2Oフラックスは焼却後急激に増加したがその後ゆっくりと減少し約2年半後には伐採前のレベルに戻り、一方、CH4吸収フラックスは焼却後ほとんど0に近く小さくなったが、その後次第に大きくなり2年半後には伐採前のレベルに戻ったことが、はじめて明らかになった。この回復速度は、中米で熱帯林が牧草地に変化するとN2Oの発生が約10年間増加した結果と大きく異なった。(2)また、一次林や択伐林からのN2Oフラックスは、CO2と同様に雨期に大きく乾期に小さくなる季節変化を示したが、年平均値は10μgNm-2h-1以下で中南米熱帯地域よりも非常に小さく、IPCCによる熱帯林土壌からの発生量は過大に推定されていたことがわかった。(3)なお一次林土壌からはしばしばCH4が土壌から大気中に放出されたので、2001年9月に約0.5haの森林内の80地点でフラックスの集中測定を行った。その結果、約半数の地点でCH4の土壌から大気中への放出がみられた。この原因はおもにシロアリの存在によるものと推定され、安定同位体比の測定により発生源を同定する予定である。(4)ジャンビ州内で6種類の土地利用形態(一次林、択伐林、油ヤシ園、ゴム園、シナモン園、草地)の27地点で広域フラックス調査を2001年9月に実施した結果、N2Oフラックスは耕作放棄されたアランアランの草地で最小であり、ゴム園では生育年数とともに大きくなる傾向があったが、油ヤシ園では施肥の影響を除けば、生育年数に関係なく小さかった。また、火山灰土壌ではN2Oフラックスが他の土壌タイプより小さく、土壌タイプもN2Oの発生に大きく影響を与えていることが明らかになった。(5)一方、CH4の吸収フラックスは、一次林および択伐林、油ヤシ園・ゴム園・シナモン園、草地の順に大きかった。なお、CH4が土壊から大気中に放出された地点があり、これはシロアリの影響と推測された。さらにCO2フラックスは、油ヤシ園で最小であり、生育年数に関係なく下草が少なく土壌が固いためと推定された。(6)以上の結果から、熱帯アジアのインドネシアの陸域生態系土壌からの温室効果ガスの発生量は他の熱帯地域と異なっており、その発生・吸収要因は土地利用形態および土壌タイプによることが、はじめて明らかになった。
スマトラ島、湿潤熱帯林、土地利用変化、温室効果ガス、発生・吸収量