国際的な取組

目次

世界各国においても事業者のサプライチェーン排出量の見える化(把握・管理や情報開示)の動きが活発化してきており、今後ますます、その必要性が高まるものと考えられます その動きの中で、GHGプロトコルやISO14064等様々なガイドラインや規格の作成およびCDP等からの開示要求等が進行中です。

SBT(Science Based Targets)

Science Based Targetsは、パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準(Well Below 2℃)に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が求める水準と整合した、5年~15年先を目標年として企業が設定する、温室効果ガス排出削減目標のことです。

(2020年9月8日現在)

SBTiの参加日本企業
102社
認定取得
75社
コミット
(2年以内のSBT設定を表明)
27社

(1)SBT 概要資料(2020年9月8日更新版)

SBTの概要や参加企業の状況等を8スライドにまとめたものです。

(2)SBT 詳細資料(2020年9月8日更新版)

SBTに関する解説をはじめ、認定要件の詳細、認定事例などを紹介しています。

分割版

(3)SBTi 関連資料

CDP、国連グローバル・コンパクト、WRI、WWFによる共同イニシアチブが運営する「Science Based Targets」サイトには、SBT設定マニュアルなど各種資料が掲載されています。(SBTi掲載資料のVersionと事務局による仮訳のVersionが相違する場合がございますのでご留意ください。最新情報はSBTのサイトにてご確認ください。)

資料名(SBT,外部リンク) Version 概要 事務局による仮訳
Foundations of Science-based Target Setting 1.0 SBTの基礎
削減経路の算出方法について説明されたものです。
Science-based Target Setting Manual 4.1 SBT設定マニュアル
SBTを設定する際の段階的なガイダンス及び推奨事項についてまとめられたものです。
Draft Version 4.0
(PDF/2.2MB)
SBTi Criteria and Recommendations 4.1 SBTi認定基準および推奨事項
SBT認定のために満たすべき目標の基準、推奨事項について、まとめられたものです。
Version 4.0
(PDF/470KB)
Target Validation Protocol 2 目標妥当性確認規定
妥当性確認プロセスの方法と評価基準を説明したものです。
Version 1.0
(PDF/1.3MB)
Science-Based Target Setting Tool 1.2 SBT削減目標算定ツール
SBT事務局による、SBTとして認定される水準の目標を算出するツールです。
SBTi Target Submission Form and Guidance 4 SBT目標の申請フォーム(およびそのガイダンス)

RE100

RE100は、事業を100%再エネ電力で賄うことを目標とする取組のことです。

(2020年9月8日現在)

RE100の参加日本企業
38社

(1)RE100概要資料(2020年9月8日更新版)

RE100の認定要件や参加企業の状況等を8スライドにまとめたものです。

(2)RE100詳細資料(2020年9月8日更新版)

RE100に関する解説をはじめ、参加要件の詳細、参加事例などを紹介しています。

WMB

We Mean Businessは、企業や投資家の温暖化対策を推進している国際機関やシンクタンク、NGO等が構成機関となって運営しているプラットフォームです。

【参考URL】

WMB関連資料(2020年9月8日更新版)

We Mean Businessの構成機関や取組概要について説明しています。構成機関として、「SBT」の他、「再エネ100%目標(RE100)」「経済指標2倍化目標(EP100)」「電気自動車移行目標(EV100)」など、概要や参加企業を掲載しています。

GHGプロトコル Scope3

米国の環境シンクタンクWRI(世界資源研究所)と、持続可能な発展を目指す企業連合体であるWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が共催する、マルチステークホルダー方式のパートナーシップである「GHGプロトコル」が主体となって、企業のバリューチェーンにおける排出量の算定や報告の方法を示す「GHG プロトコルScope3算定報告基準(Corporate Value Chain (Scope3) Accounting and Reporting Standard)」(以下「Scope3基準」)が策定されています。この「GHGプロトコル」自体は公的機関ではないものの、海外の政府機関等がステークホルダーとして深く関与しています。「GHG プロトコル」は2008年から運営委員会及び技術作業部会で「Scope3基準」の検討を開始し、ステークホルダーの意見聴取や、60以上の企業が参加した試行テスト、ドラフト案に対するパブリックコメントなどを経て、平成23年10月に「Scope3基準」を正式発行しました。

また、Scope3基準の付帯資料として、企業のバリューチェーンにおける排出量の算定に関する実践的ガイダンス「Scope3算定技術ガイダンス(Technical Guidance for Calculating Scope3 Emissions - Supplement to the Corporate Value Chain (Scope3) Accounting & Reporting Standard)」が発行されています。Scope3算定技術ガイダンスには、Scope3の15カテゴリそれぞれのGHG排出量算定手法や、データ源、事例など、Scope3基準には含まれていない情報が含まれています。

【参考URL】

ISOによる検討

ISO(国際標準化機構)では、ISO/TR14069「温室効果ガス-組織のGHG排出量の定量化及び報告-ISO 14064-1に対する技術的手引」が検討され、2013年4月18日にISO/TR 14069として正式発行されました。このISO/TR14069 は、組織の直接及び間接排出量の定量化、並びに報告方法に関する指針を示すものであり、上記のscope3との整合性を図るべく検討されています。

また、ISO/TS14072「ライフサイクルアセスメント―組織に対する追加要求事項及び指針」が検討され、2014年12月15日にISO/TS14072として正式発行されました。このISO/TS14072は、組織が容易且つ効率的にISO14040及びISO14044 を適用するための追加的要求事項及び指針であり、LCAの組織への適用、LCAの方法論を組織レベルで用いることによるメリット、報告や比較主張に係る限界などを詳述しています。

温室効果ガスの排出量とは直接関連性はありませんが、環境マネジメントシステム規格であるISO14001においても、2015年の改正によってライフサイクルの視点を考慮することが付け加えられました。この改正によって、製品のライフサイクル評価や組織のScope3排出量の算定が求められることはありませんが、組織自らが管理及び影響を及ぼす範囲については、調達する物品・サービスに関連する環境影響に加えて、使用及び使用後の処理に関連する環境影響についても管理することが求められます。

欧州委員会(EC) 「環境フットプリント」

欧州委員会(EC)の環境総局は2011年3月から、温室効果ガス以外の指標も考慮した「製品の環境フットプリント(PEF)」と「組織の環境フットプリント(OEF)」に関する方法論の開発に着手し、2013年4月にその最終版を発行しました。

「Commission Recommendation of 9 April 2013 on the use of common methods to measure and communicate the life cycle environmental performance of products and organisations」(外部リンク)

このガイダンス文書では、「算定結果の比較」を重視しています。従来の LCAの方法論では、算定条件の選択に際して複数の選択肢を提供するのに対し、本ガイダンス文書では算定結果の比較可能性を担保するため、製品カテゴリ/産業セクターごとの詳細な算定ルール(PEFCR/OEFSR)を作成し、算定条件を揃えることを求めています。

また、評価が必要となる環境影響領域は気候変動だけでなく、オゾン層破壊、毒性、酸性化、資源枯渇等14領域にも及ぶ他、データの品質は一定基準以上であることが求められています。フットプリント情報の表示義務化等が行われた場合には、製品間・組織間比較が可能になるなど、企業活動における影響が非常に大きいガイダンス文書となっています。

2013年11月よりPEFCR/OEFSRの開発へ向けたパイロットが行われています。2016年末にはパイロットの終了が予定されており、2017年からはパイロットの成果を基に政策への適用に関する議論が予定されています。

【参考URL】

(和訳)

製品の環境フットプリント(PEF)ガイド:上記文書の付属書Ⅱ
組織の環境フットプリント(OEF)ガイド:上記文書の付属書Ⅲ

「環境フットプリント」のパイロットへの参加募集について(第1次パイロットの募集は2013年7月26日に締め切られております)
(和訳)

サステナビリティ・コンソーシアム

製品ライフサイクルに関する全世界の膨大な持続可能性情報の収集・分析を可能にすることを目指し、サプライヤーや小売、NGO、政府等が共同して2009年7月に立ち上げられた組織です。

当初、ウォルマートによる「サステナビリティ・インデックス」という商品の環境負荷レーティングの導入活動から始まったもので、現在はアリゾナ州立大学、アーカンソー大学を中心に運営されており、現在、約100のグローバル企業・組織が参加、各製品セクターにおけるWG等を通じて、持続可能性の測定などに関する検討を行っています。

Category Sustainable Profile(CSP;製品種別地蔵可能性プロファイル)、Key Performance Indicator(KPI;重要評価指標)、Sustainability Snapshot(持続可能性スナップショット)という製品の持続可能性に関する情報を有料で提供しています。2015年12月現在、CSPなどが整理されている製品群は110種であり、これらについてSustainable Insightsと呼ばれる情報が公開されています。

The Sustainability Consortium(外部リンク)

WBCSD chemicalsによる化学セクターガイダンス

WBCSDに加盟するグローバルの化学メーカー10社が集まり、WBCSDと共同でScope3基準の化学セクターガイダンス「Guidance for Accounting & Reporting Corporate GHG Emissions in the Chemical Sector Value Chain」を作成し、2013年2月26日に公開しました。

このガイドは、Scope3基準の付帯資料として、共同取決め、エネルギー再販、バリューチェーン(Scope3)活動の特定、コージェネレーション設備、スワップ協定など、化学業界に関連する領域を含めた、算定・報告のガイドを示しています。また、企業全体の気候変動リスクのより透明かつ一貫した報告のためのフォーマットも提供しています。

【参考URL】

ITU-Tによる組織における環境影響評価の方法

国際電気通信連合(ITU)の部門の一つで、電気通信分野の国際標準策定を担当するITU-Tにおいて、組織がエネルギー消費量及び/又はGHG排出量に関係する情報通信テクノロジーの評価を実施する際に従うべき方法論の検討を行いました。検討を通じて、組織における環境影響評価の方法論として、ITU-T L.1420勧告「Methodology for energy consumption and greenhouse gas emissions impact assessment of information and communication technologies in organizations」が2012年2月6日に承認されました。

【参考URL】

世界各国においても事業者のサプライチェーン排出量の見える化(把握・管理や情報開示)の動きが活発化してきており、今後ますます、その必要性が高まるものと考えられます。その動きの中で、GHGプロトコルやISO14064等様々なガイドラインや規格の作成およびCDP等からの開示要求等が進行中です。

これらの国際動向についてはサプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等に関する調査・研究会グローバル対応分科会(経済産業省)で紹介及び検討してまいりました。

また、これらの動向に詳しい有識者にお越しいただき、「国際ワークショップ“Scope3と組織のLCA”」(2013年11月21日)においてご講演いただきました。その際の講演者資料について、日本語に訳したものを以下に掲載いたします。

セッション1:組織(企業)活動の環境側面の評価の現状
内容 講演資料
カーボンから環境へ、製品から組織へ
工学院大学 稲葉敦教授
英語版
(PDF/1,886KB)
仮訳 全体版
(PDF/6,330KB)
仮訳 分割版
企業のバリューチェーン評価に向けたGHGプロトコルの取組
WRI(世界資源研究所)Cynthia Cummis氏
英語版
(PDF/321KB)
仮訳
(PDF/1,351KB)
スコープ3金融セクターガイダンスの開発
―ファイナンスのカーボンフットプリントを測る―

UNEP金融イニシアチブ 安井友紀氏
英語版
(PDF/2,296KB)
仮訳 全体版
(PDF/6,802KB)
仮訳 分割版
組織の環境フットプリント
―欧州委員会が勧告する方法論―

JRC(ジョイントリサーチセンター) Rana Pant氏
英語版
(PDF/1,641KB)
仮訳
(PDF/1,763KB)
組織のLCAに関する新しいISO規格 その開発状況と概観
ISO TC207 SC5議長 Matthias Finkbeiner氏
英語版
(PDF/456KB)
仮訳
(PDF/763KB)
UNEP/SETACライフサイクルイニシアチブによる
フラグシップ・プロジェクト 「組織のLCA」の概要

NEP/SETACライフサイクル Julia Martinez-Blanco氏
英語版
(PDF/870KB)
仮訳
(PDF/465KB)
セッション2:組織へのLCA適用のケーススタディ
内容 講演資料
企業の環境評価および報告に対するLCAの有用性
―自動車業界の経験から

フォルクスワーゲン Jens Warsen氏
英語版
(PDF/1,401KB)
仮訳
(PDF/2,898KB)
組織のバリューチェーンを通じたGHG排出と水消費の評価
株式会社資生堂 執行役員(CSR・環境担当) 岩井恒彦氏
株式会社資生堂 CSR部 環境企画室 大橋憲司氏
英語版
(PDF/3,867KB)
仮訳
(PDF/3,535KB)
GHGプロトコルに則った温室効果ガス排出量の公開
本田技研工業株式会社 経営企画部 環境安全企画室 篠原道雄氏
仮訳
(PDF/7,876KB)