地球温暖化はなぜ困るの?














私は寒いのは嫌い。温かくなってくれるのは嬉しい!?
うーん。ちょっとそれはちがうんです。

このまま温室効果ガスが空気中に溜り続けると、これから100年の間に地球の平均気温が約2℃(少なくとも1.5℃、高ければ6℃)高くなり、その後も高くなっていくことが予測されています。

2℃高くなるって、何が変わるんでしょうか?
「たった2℃なんて、昨日と今日でそれくらい違うことなんかよくあるよ。」とか「北海道から沖縄に旅行したとき、もっと違ったけど平気だったな。」とか思っていると、それは大間違いです。

じつは、平均気温での2℃というのはとても大きな変化です。氷河期でも、その平均気温は、日本辺りの緯度の所では現在よりも3℃~6℃しかちがわなかったそうなんです。私たちの孫が大人になった頃の時代から見れば、今の私達は氷河時代に暮らしていたご先祖様ということになりかねません。

さて、地球温暖化が進むとどうなるか。様々な悪影響がおこります。代表的なものを取り上げてみましょう。

◎高い山の氷河が溶けだし、また海水が暖められて膨張することで、海の水位が高くなります。ゼロメートル地帯もずっと広がります。65cm水位が高くなると、日本の砂浜の約8割が水没してしまいます。
◎台風の数が増えたり、集中豪雨などの自然災害が増加するかもしれません。海水位が高くなることと合わさり、洪水が心配です。蒸発も盛んになるので、干ばつに悩まされる地域も。
◎地球全体の海流も変わると言われています。
◎いま栽培されている稲は、日本の気候に合うように、また日本人の味覚に合うように品種改良されたものです。でも、これらの品種が高い気温にあわなくなったり、病害虫の被害が増えたりして、とれなくなる可能性があります。稲以外の作物や海産物もずいぶんと変わってしまいます。
◎熱帯に生息するハマダラカが媒介するマラリアなどの病気が日本でも流行するようになります。毒グモのセアカゴケグモなどの害虫の帰化や北上が進みます。

食料などを海外に頼る日本では、仮に日本での悪影響が少なかったとしても油断はできません。さらに、これらの悪影響は、じわりじわりと進行するので、気がついたときにはあとの祭り。もう人間の手では元にはもどれません。究極の環境問題とも言われます。

「いま何ともないから」と思っていると、現在の若者たちの孫の代にはとっても不幸なことになるわけです。そう考えると、自分の家族に直接ふりかかってくる不幸ですよね。