【概要】
コンプレッサは一般に吐出圧力100kPa 以上のものであるが、使用目的に応じて多くの形式のコンプレッサが開発されている。表1にコンプレッサの種類と適用範囲を示す。
コンプレッサの高効率化には以下の点を考慮すべきである。
適正容量の機種の選定
吐出圧力の低減
コンプレッサの吐出圧力が高いほど動力は大きくなるので、吐出圧力は使用側の要求圧力に合わせてできる限り下げるべきである(図1)。ただし、ターボ形では吐出圧力を下げても動力は下がらない。
洩れ防止
吸込み空気温度の低減
吸気抵抗の減少
吸気抵抗は吸込み側のフィルタ、サイレンサ、配管弁類などにより増加し、これが大きくなると動力も増加する。フィルタを定期的に清掃して目詰まりをなくす等、吸気系統の圧損失を減らすように努めなければならない。
配管抵抗の低減
【実施手順】
1.工場全体の圧力バランスと圧力変動を調査する。
2.圧力が最も高い部分にその圧力が必要か使用機器の仕様や圧力損失の調査をする。
3.圧力変動が大きい場合はその原因を調べる。
4.圧力を下げることが可能で、圧力変動も小さくできるなら、その地点で下限圧力になるまで圧縮機の吐出圧力を下げることができる。
5.少量の空気に高圧が必要な場合は、必要な個所にブースターを設置して、全体の圧力は下げるなどの検討を行う。
圧縮機吐出圧力を低下させる場合は空気圧低下によりインターロックなどが作動しないように徐々に時間をかけて圧力を低下させる
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コンプレッサの吐出圧管理