【概要】
セントラル熱源等でのエネルギーの消費は、全体の40%を占めるといわれている。その能力・効率低下の有無を確認し、エネルギー損失の防止に努める。
【実施目標】
熱源設備、空調機器、ポンプ、ファン、配管、ダクト、冷却塔等については、効率を良好な状態に維持するため、フィルター、熱交換器、凝縮器、コイルフィンなどの清掃等、定期的に保守及び点検を実施すること。
【実施手順】
①日常点検と定期点検の違いを知る。
日常点検では運転中に外部から見た機器の運転状態の記録などを行い、機器の経年的な傾向を知る。定期点検では停止中に機器内部の状態を知る。
②セントラル熱源の種類と特徴を知る。
吸収式冷凍機は、日常の大きな変化があまり見られないが、機器の内部の真空を保つ部分が劣化すると急激に効率が悪くなる。
ターボ式冷凍機は、羽根車が高速回転している部分があり、軸受けの劣化に注意する必要がある。慣れないと見た目では違いがわかりにくいので、銘盤で確かめる。
③見積りを取る。
定期点検を行える会社数社から見積りを取る。
④実施時期を決める。
冷房と暖房の両方の能力を持つ機器の場合には春や秋の空調停止時に、冷房だけの能力の機器は秋~春までの期間を活用する。
病院やホテルなど一年を通して空調を使用する場合には計画的な停止をする。
東京都「地球温暖化対策報告書作成ハンドブック」(平成28年3月)