業務部門の指針(対策メニュー)

業務部門

オフィスで温室効果ガス排出削減をする際、参考となる対策メニューを掲載しています。

空調設定温度・湿度の適正化

対策の目的

  • 夏期や冬期に室内温度が過剰に低く、又は高く設定されている場合があり、CO2排出量の増加を招くとともに、こうした過剰な冷暖房は、ビル利用者の環境衛生や健康面においても必ずしも良いサービスとは言えない。

  • このため、ビル利用者の快適性を損わない(合意が得られる)一定の範囲内で冷房又は暖房時の室内設定温度を緩和することにより、熱源設備のエネルギー消費量やCO2排出量の削減を図る。

  • なお、一般的に、冷暖房温度を1℃緩和することで、熱源設備で消費されるエネルギーは約10%削減できると言われている

対策の概要

  • 「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(以下、「ビル管法」という)」における温度基準の範囲内(17℃以上28℃以下)で空調機の設定温度を見直すとともに、設備運転のこまめな調整を継続的に行う(夏期 28℃、冬期20℃推奨)。

  • 冷房時の軽装、ノーネクタイや暖房時の重ね着の励行など、冷房や暖房に頼り過ぎないクールビズやウォームビズなど、テナントや施設利用者(以下「テナント等」とする)への協力要請や啓発活動も併せて実施する。

  • 共用部については、積極的に検討を行う。

【実施手順】
①事務室等のエリアの温湿度状況を確認、空調機等の設定を確認
②テナントへのアンケート等を通じて、見直す温度等を確認・検討
※事業所内利用者の快適性低下(サービス低下)とならない温度確認
③テナントへの変更案提示、テナントの合意の確認
④設定温度の変更
※クレーム等が出ている場合は、再調整

実施上の留意点

  • 計測機器(温度検出器、調整器など)は経年により精度が劣化しているため、必要に応じて事前に調整を行う必要がある。

  • テナント等の理解や協力が得られないまま室内温度環境を変更した場合、クレームを受ける可能性がある。

  • 設定温度を見直す場合は、予め設定温度変更事例を収集・分析することやテナント等へアンケートを実施するなど、テナント等の理解や協力のもとで実施する必要がある。

  • 併せて、地球環境温暖化対策に対する啓発活動を継続的に実施し、テナント等の理解を高める努力をすることも重要である。

費用回収年数

◎:限りなく0年

導入効果

試算の前提※「エネルギー消費原単位管理ツールESUM」を活用

空調設定温度を、夏期26℃⇒28℃、冬期22℃⇒20℃に設定温度を緩和すると仮定。

①ガス消費量の削減量:15.45〔千m3〕
②電気消費量の削減量:7.21〔千kWh〕
③CO2排出量の削減量:36.1〔t〕

出典・参考文献

【出典】
図1:「ビルの省エネルギーガイドブック(平成19年度版)(財)省エネルギーセンター

【参考資料・文献】

  • 「新版 省エネチューニングマニュアル」  経済産業省委託事業/(財)省エネルギーセンター(H20年3月)

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