地球温暖化対策推進本部
事務局だより
第5号  
地球が発熱!あなたが止める温暖化
「エコ・ライフ100万人の誓い」現在の参加者8936名 今すぐ参加しよう!
1997年(平成9年)8月13日(水)発行
発行:環境庁 地球温暖化対策推進本部事務局
〒100 東京都千代田区霞が関1-2-2
TEL 03-3581-3351(代表)03-3581-9479(直通)FAX 03-3581-9746
このニュースレターは、地球温暖化防止京都会議(COP3)に向けた
様々な動きに関する最新の情報をお伝えするものです。ご意見ご感想など
ございましたらぜひ当事務局までお寄せ下さい。
COP3まであと110日
☆成果はいかに AGBM7(第7回ベルリンマンデート特別会合)
確実に1歩前進
前号でお伝えしたように各非公式会合でそれぞれの交渉が進められていたAGBM7は、8月7日(現地)、それぞれの作業結果が全体会合で報告され、エストラーダ議長のもと条約事務局においてとりまとめて各国に送付することを確認し、その幕を閉じました。すでに新聞などでも報道されたように、数値目標等の重要な項目について、まだ各国の意見が分かれる論点は残されていますが、各項目毎の選択肢がはっきりとし、それに条文の分量もかなりスリムに整理された(およそ4割圧縮/ドキュメントの紙資源減量によって間接的にも温暖化対策に貢献)という大きな成果を得ました。
交渉の山場(AGBM8)に向けて
京都会議での議定書採択に向けた交渉を進めるAGBM(ベルリンマンデート特別会合)は、10月末に同じくボンで開かれる第8回会合の最終調整を残すのみとなりました。それまでの間に数値目標をはじめとする重要事項について、関係各国がそれぞれ国内で、また国際的な場においても議論を進め、京都会議での合意の具体像が次第に明らかになっていくことが期待されています。
エコギャルも活躍!?
今回のAGBM7では、情報誌ECOで有名なCAN(Climate Action Network/気候アクションネットワーク)などの国際NGOの大御所にまじり、日本の女子学生の一団が会場の目を引きました。彼女らは、若者として地球温暖化を黙って見てはいられないと関西学院大学の学生らが6月に結成した「気候変動研究会」のメンバーで、AGBM7を手始めに活動を開始しました。欧州のNGO活動家の姿勢を学び、帰国後は学外での討論会も計画しているそうです。日本の環境NGOの裾野の広がりを感じさせ、将来が頼もしい限りです。
☆中環審で温暖化対策の審議スタート
生産・消費システムも変わらなきゃ
8月8日(金)九段会館にて、環境に関する有識者の集まりである中央環境審議会の第42回企画政策部会が開かれました。地球の温暖化をくい止めるには生産・消費のあり方について大幅な見直しをする必要があります。そのため、必要となる温暖化対策の内容、日本における技術的な削減の可能性や政策手段のあり方などについて腰を据えた審議が続けられます。当面は、京都会議前に中間報告がまとめられる見込みとなっています。

☆荻原兄弟も100万人の誓い
雪がなくてはスキーはできぬ

スキーのノルディック複合競技の荻原健司、次晴 両選手から「エコライフ100万人の誓い」のメッセージをいただくため、合宿トレーニング中の長野県白馬ジャンプ競技場に行って参りました。この冬オリンピックが開かれる長野でも、将来地球の温暖化が進んだら雪が減ってスキーができなくなるかもしれないと、そうならないためにエコライフの実践を呼びかけてくれました。近々彼らのメッセージも、インターネットで聞けるようになります。
(アドレス http://www.wnn.or.jp/wnn-eco/cop3/)

COP3関連あれこれ
アジア・太平洋環境会議(エコ・アジア '97)

9月7日(日)〜8日(月)神戸国際会議場にて、アジア・太平洋地域22カ国(予定)の環境大臣等、国際機関12機関(予定)の代表が出席し、同地域の持続可能な開発の実現を目指して話し合いがなされます。未来の地球環境の命運を分けるCOP3を3ヶ月後に控えた当会議では、地球温暖化問題についても熱い議論が展開されます。(主催:環境庁、神戸市)
地球温暖化シンポジウム「COP3に向けて」
9月9日(火)10:00〜16:30 中央大学駿河台記念館においてこのシンポジウムが行われます。後半に行われるパネルディスカッションのタイトルは、ズバリ「COP3に向けて我が国はどのように行動すべきか」です。
(主催:環境経済・政策学会/参加費:無料/問い合わせ先:国立環境研究所温暖 化影響・対策チーム気付 温暖化問題シンポジウム事務局 TEL 0289-50-2524)

編集後記
気候フォーラム通信の第8号を読んでハッとさせられました。お茶を飲む方法として缶、ペットボトル、ティーバッグ、茶葉のそれぞれについて問いかけているのです。どれが安いか、ゴミの量は、香り、おいしさ、入れたのはいつか、誰か…?本当に素朴な問いかけですが、目から鱗が落ちてしまいました。本当のエコライフというのは価値観(パラダイム)の変革によるもので、さもなくば、精神的には「我慢ライフ」となってちっとも楽しくないんです。 (Moto)