1. | 日時 | 平成15年11月21日(金)13:00~15:00 | ||
2. | 場所 | 環境省第1会議室 | ||
3. | 出席者 | |||
(小委員長) | 岩槻 邦男 | |||
(委員) | 鷲谷いづみ | |||
(臨時委員) | 阿部 永 | 大井 玄 | 大塚 直 | |
加藤 順子 | 小寺 彰 | 山岸 哲 | ||
(専門委員) | 石井 実 | 太田 英利 | 大矢 秀臣 | |
小林 正勝 | ||||
(環境省) | 小野寺自然環境局長 | 小沢審議官 | ||
名執野生生物課長 | 上杉生物多様性企画官 | |||
山岸野生生物課長補佐 | 堀上野生生物課長補佐 |
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4. | 議事概要 |
○事務局よりパブリックコメントの結果について資料1-1、1-2により説明。
・セイヨウオオマルハナバチについて、農業者は外に出ないように努力しており、経済効果も大きいので、産業的に認知してほしいという要望を受けた。
・全体的に幅広い意見が来ているが、外来種対策は、出来るところから手をつけて、意見の幅があるところはこれから議論をしながらしていくしかない。
・学校教育は普及啓発を行っていくうえで非常に重要であり、学校教育に関する意見もかなり出ているので、パブリックコメントの意見の概要に追加すべき。
・マイクロチップの導入などによる登録制が、原因者責任を追及するためには必要不可欠であり、制度を作っていく上ではかなり重要なポイントになる。
○事務局より「移入種対策に関する措置の在り方について(案)」について資料2-1により説明。
・外来種の定義の中で「生物種(亜種又は変種を含む。)」とされているが、「生物種(亜種、変種又は地域個体群を含む。)」とできないか。
【事務局】地域個体群は識別が困難であるため、法制度上種として扱うことは難しい。種の保存法においても「種」と言ったときに地域個体群までは対応が出来ていない。ただ、地域個体群の遺伝的攪乱については問題であると認識しており、問題の指摘は1(2)エ「交雑による遺伝的攪乱」の部分で行っている。
・地域個体群については、2(3)「制度化及び対策の実施に当たって配慮すべき事項」に記載を加えたらどうか。
【事務局】2(3)は制度全般に係るものなので、難しい。1(2)エの記載を、「生物多様性を保全していく上で対処が必要。」と修正することは可能。
・植物に関する記載が大幅に削られており、全体として動植物のバランスを欠いている。また、外来種を優先種とする群落の面積の順番からすれば、オオブタクサをアレチウリに変更したのは適切でない。さらに、生態系基盤を変えるという影響としては、河原の貧栄養立地へのマメ科植物の侵入は大きな影響であり、ハリエンジュの記載は残すべき。
・1(2)カ「人の財産等(農林水産業等)への影響」の中で、飼料用の穀物に混入した雑草の種子の話が載っているが、わかりにくい。アライグマを強調した方がいいのではないか。
・雑草の被害は、農業にとっても大きな問題であると思われる。外来種の問題として扱い、対策の充実を図ることが必要。
・2(2)[1]「外来種対策に関わる様々な人々に、」とあるが、外来種対策は国全体を巻き込んだ話なので、「国民」と修正すべき。
・2(2)[2]「新たに外来種を持ち込もうとする者に」の「新たに」の意味がわかりにくい。もう少しはっきりさせた方が良い。
【事務局】パブリックコメントにおいてもわかりにくいという指摘があったので、「また、既に我が国で確認されている外来種についても、悪影響の判定を行うことが必要である。」という一文を追加している。
・外来種が野外に逸出した場合の責任をもう少し踏み込んで記載すべき。
・「外来種について明確な定義をするものではないが」という記載は不要であり削除すべき。
・港や空港など、水際で外来種をチェックすることが必要。植物防疫所との連携をとるか、環境省として新たに検疫官を設けるかなど、その体制についても記載してほしい。
【事務局】非意図的に導入される可能性が高い場所の特定を含め、具体的にどんな体制がとれるかについては検討中である。
・「WTO」と略称を用いているが、「世界貿易機関を設立するマラケシュ協定」と正式名称を用いるべき。
・原因者負担のところで、過失で放出してしまった場合でも何らかの罰則を設けるべき。マイクロチップが入れられない魚等についての扱いも問題になる。
・1(2)「その駆除には困難な点が多いと言われている」というのは人ごとのような言い方なので、「多いため、効果的な除去が可能な早期の対策が望まれる。」と修正すべき。
【委員長】地域個体群をどう取り上げるかを検討する。植物に関する事例を検討し、追加する。「外来種について明確な定義をするものではないが」という記載を削除する。2(2)[1]冒頭を「国民に対し」に修正する。「WTO」について正式な名称を用いる。1(2)「多いと言われている。」という表現を修正する。以上の方向で修文をし、この報告を最終案とする。
以上