■議事録一覧■

中央環境審議会野生生物部会議事要旨



1. 日時  平成16年12月15日(水)14:00~16:00
  
2. 場所  環境省 第1会議室
  
3. 出席者  
   (野生生物部会長)  岩槻 邦男      
   (委員)  安達 とう子*正字 阿部永、 市田 則孝、 大井 玄、
     加藤順子、 齋藤 勝、 佐々木洋平、 立花直美、
     増井光子、 三浦慎悟、 山岸哲、 鷲谷いづみ
          (50音順)
   (環境省)  黒田自然環境計画課長
 名執野生生物課長
 渡邉鳥獣保護業務室長
     
4. 議事概要  
事務局より、国際希少野生動植物種の追加及び削除について説明。主な意見、質疑は下記のとおり。
  • 今回希少野生動植物種から削除することとなったらん科の植物2種(カトレイア・トリアナエイ及びヴァンダ・コエルレア)について、ワシントン条約締約国会議において附属書Iから附属書IIに移行することが決定された理由はどのようなことか。
    →人工繁殖技術が確立されたことによって取引による野生個体群への影響のおそれが軽減されたこと、また保護施策によって野生個体群の回復も見られることによる。


  • 今回、国際希少野生動植物種から削除されるアラスカハクトウワシと、今後も国際希少野生動植物種として残るアメリカハクトウワシの亜種の識別は困難であると考えられるが、具体的にはどのようにするのか。   
    →輸出国の当局が輸出許可書を出す際に適切に識別を行うものと認識している。


  • 「わしたか目」、「わしたか科」といった表現があったが、鳥類の分類体系が変化してきており現在では使われていない。種の保存法の中で表記されている科名等について、現状に合った適切な表現に改めていくことも検討すべき。
 
事務局より、第13回ワシントン条約締約国会議の結果、野生鳥獣保護管理検討会及びアジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略について報告。主な意見、質疑は下記のとおり。
  • 野生鳥獣保護管理へのNGOの役割についても含めて考えて頂けないか。
    →NGOは、議論の中で保護管理に貢献してもらいたいということで議論してきており、適当な文言で位置づけたい。
  • 野生鳥獣保護管理検討会のとりまとめに関し、人材の育成確保について、何か具体的に養成していくような機関を考えているのか。ハンターの高齢化等の問題もあり、行政機関で取り組むことが必要では。
    →人材確保については、鳥獣の保護管理に係る資格的なもの、例えば鳥獣保護管理士のようなものを想定している。また、狩猟・捕獲の従事者の減少対応策として、狩猟税制の改正を行って、狩猟免許の取得者を増やすことに取り組んできている。
  • 保護管理に係る実施体制の整備について、行政における資格所有者の配置の誘導とあるが、やはり専門官という組織が必要であると思う。