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事務局より、保護増殖事業計画の策定について説明。主な意見、質疑は下記のとおり。
- ヤンバルクイナ、アマミノクロウサギ及びアユモドキの人工繁殖に関して、危険分散の観点からの検討が必要。また、人工繁殖によりアユモドキの個体数が増えた場合を想定し、公的機関で協同して持続的に飼育する体勢を予め検討してほしい。
- ヤンバルクイナに関して、事故防止対策として小動物保護型側溝などを整備しているが、側溝に落ちたヒナは戻れないのではないか。U字側溝のあり方については、良く検討して欲しい。また、全国でこれを例にそのまま小動物保護型側溝で整備されていくことは問題。
- アマミノクロウサギについて、面積の減少と個体数の減少の程度が一致せず、個体数の減少の程度の方が大きい。その理由が明らかになっているのなら、それに応じた対策が必要。
- ヤンバルクイナの人工繁殖について、例はあるのか。
→グァムクイナ等で人工繁殖が行われている。
- ヤンバルクイナ、アマミノクロウサギとも減少の要因を絞り込むべき。その上で、科学的なアプローチに基づき、効果的な事業の実施に努めるべき。
- いずれの種についても、科学的な調査と対策を順応的に進めていくべき。
- 各省庁で連携して事業に取り組むことが重要。例えば、アマミノクロウサギでは森林整備、アユモドキでは水路の改善を関係省庁で連携して進めていくことが重要。
- 保護増殖事業で民間を活用することも考えるべき。
→地方公共団体や民間の団体が事業を行うことも想定している。
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事務局より、国指定鳥獣保護区の指定及び同特別保護地区の指定について説明。主な意見、質疑は下記のとおり。
- 諮問案件ではないが、下北西部鳥獣保護区の縮小区域について、どのような内容か説明してもらいたい。
→縮小区域は、民有地の部分でサルによる農林業被害が発生していることから、地域住民の要望を受けた形で縮小している。
- 全ての区域について、鳥獣保護区などの指定区域の説明、指定予定区域の鳥獣の生息状況を説明する資料が判りにくい。もっと工夫すべき。
→鳥獣保護区などの指定区域の説明は、狩猟者が現地で見通せる区域である必要があることからこのような表現としている。しかしながら、その他の資料も含めて今後の検討課題としたい。
- 下北西部のサルの被害について、人とサルの共存についてどのように考えているのか。
→サルの分布域の拡大、あるいは個体数の増加に伴う人とサルの軋轢については、青森県がニホンザルの特定鳥獣保護管理計画を本年4月から施行し、捕獲について、今年度24頭を計画していることを聞いている。
- サルは全国的な傾向として被害を発生させているが、有害捕獲は、猿人類を撃つことに抵抗があるなど問題がある。野生個体に対して避妊措置を施すなど、方法を検討してもらいたい。
→その共存のための1つの方策として平成12年に鳥獣保護法を改正し特定鳥獣保護管理計画を策定できるようにした。ご指摘のあった点については、今後の検討課題としたい。
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その他の事項として、事務局より、ラムサール条約湿地の新規登録作業について報告。
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