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■議事録一覧■

中央環境審議会大気環境部会
自動車排出ガス総合対策小委員会(第7回)会議録



  1. 日時 平成24年11月21日(水)14:00~14:53
  2. 場所 環境省第2会議室(中央合同庁舎5号館19階)
  3. 出席者
    (委員長) 大聖 泰弘
    (委員) 浅野 直人 泉  裕介
    遠藤 啓二 太田 勝敏
    織  朱實 佐藤 堅二
    中島二三男 横田 久司
    (環境省) 小林水・大気環境局長
    森下自動車環境対策課課長
    堂前自動車環境対策課課長補佐
    出口自動車環境対策課課長補佐
    高井環境管理技術室室長補佐
  4. 議題
    (1)
    今後の自動車排出ガス総合対策の在り方について
    (2)
    その他
  5. 配付資料

    資料1自動車排出ガス総合対策小委員会 委員名簿
    資料2自動車排出ガス総合対策小委員会(第6回)議事録(案)(委員限り)
    資料3-1パブリックコメントの結果概要について
    資料3-2パブリックコメントの結果について
    資料4-1「今後の自動車排出ガス総合対策の在り方について(最終報告案)」
    資料4-2「今後の自動車排出ガス総合対策の在り方について(最終報告案)」
    (第6回小委員会資料4からの見え消し修正版)
  6. 議事

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 それでは、定刻となりましたので、まだおみえになっていらっしゃらない委員の方もおられますけれども、ただいまから第7回自動車排出ガス総合対策小委員会を開催させていただきます。
     本日は、委員総数11名のうち、10名のご出席をいただく予定でございます。したがいまして、定足数である過半数に達するということでございます。また、本日は前回と同様に、自動車NOx・PM法の対策地域を抱える関係都府県にお越しをいただいております。ありがとうございます。
     それでは、まずお手元の配付資料の確認をお願い申し上げたいと思っております。
     まず、配席図でございます。議事次第、資料1といたしまして委員名簿、資料2といたしまして、前回第6回の会議録でございます。資料3-1といたしまして、1枚物でございます、パブリックコメントの結果概要についてでございます。資料3-2といたしまして、パブリックコメントの結果についてでございます。
     それと委員限りとさせていただいておりますが、パブリックコメントの結果の原文をご提示させていただいております。
     資料4-1といたしまして、最終報告案でございます。資料4-2といたしまして、最終報告案の見え消し版でございます。最後に、分厚い資料でございますけれども、参考資料ということでございます。過不足などございませんでしょうか。もしございましたら、事務局までお申しつけいただければというふうに思っております。
    なお、配付資料についてご確認をお願い申し上げましたが、1点修正がございます。全体にわたりますけれども、今回答申の取りまとめについてということでご案内を申し上げて、また答申案ということで資料を事前に送らせていただいたり、ご確認をいただいたりいたしましたけれども、事務局としてこの小委員会から答申に至る手続について若干確認をさせていただきました結果、手続の適正を期すために、今回最終報告案ということでご審議をいただくほうがよろしいのではないかという結論に至ったことから、今回最終報告案として資料を出させていただいていることをご承知願えれば幸いにございます。
    また、資料の一部、後で説明する際にも申し上げますけれども、実は資料の3-2のところですが、最終報告案としておりますけれども、ちょっと修正漏れの場所がございますので、その点については、会議終了後、修正の上でホームページに掲載をさせていただきたいというふうに思っておりますので、その点、ご了解をいただければ幸いでございます。
    以上でございます。
    それでは、冒頭のカメラ撮りがありましたら、ここまでとさせていただきたいと思います。
    それでは、大聖委員長、以後の議事進行をよろしくお願いいたします。

    【大聖委員長】 皆さん、こんにちは。お忙しいところご参加いただきまして、ありがとうございます。
     早速、議事に入りたいと思います。初めに資料1のとおり、前回の小委員会についての議事録を事務局でまとめていただいております。委員の方々には、あらかじめ案文をご確認いただいておりますけれども、改めてこの場でご確認いただきまして、公開のご了承をいただきたいと思っておりますけれども、よろしゅうございましょうか。

    (はい)

    【大聖委員長】 それでは、そのように進めさせていただきます。ありがとうございました。
    本日は、今後の自動車排出ガス総合対策のあり方についてに関する当小委員会の報告について、パブリックコメントの結果とご意見に対する考え方を議論して、まとめてまいりたいと思います。
    それでは、初めに事務局からパブリックコメントの結果とご意見に対する考え方の案について、ご説明願いと思います。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 それでは、事務局から、パブリックコメントの結果について説明をさせていただきたいと思います。まず、資料の3-1と3-2に基づいてご説明を申し上げたいと思います。
    まず、3-1をお開きください。パブリックコメントの結果概要ということでございます。概要につきましては、記載のとおりでございます。意見の募集の期間が、10月5日から11月5日まで。告知の方法は、環境省のホームページと記者発表。意見提出の方法につきましては、郵送、ファクシミリ、電子メールのいずれかということでございました。
     ご意見をいただいた提出数と内訳でございますけれども、事業者団体・民間事業者団体から5通、個人・市民団体・その他の方から4通の合計9通でございます。
     ご意見の内訳でございますけれども、これは(1)の1~5、最終報告案の項目ごとに整理をさせていただいておりますけれども、合計で31件のご意見をいただいた。9通のご意見を賜って整理をさせていただいた結果、31件でございました。
     それでは、3-2をご覧いただければ幸いにございます。また、委員の方につきましては、委員限りということでパブリックコメントの結果の原文をつけさせていただいておりますので、あわせてご参照いただければと思っております。
     それでは、3-2に基づきまして説明を申し上げますと、まず大気汚染の状況のところからでございますけれども、これは4件の意見がございまして、そのうち1~3につきましては、NO2の環境基準について、これは最大値ではなくて最低値の0.04ppm、これを達成するようにすべきではないかということでございました。
     これに対する考え方といたしましては、記載のとおりでございますけれども、0.06ppmを超える地域にあっては、当該地の全ての測定局において0.06ppmが達成されることが重要と考えておりますと。また、環境基準が1時間値の一日平均値は0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内、またはそれ以下とされておりますので、ゾーン内にある地域にあっては原則として、このゾーンにおいて現状程度の水準を維持し、またはこれを大きく上回ることとならないよう努めるものとするということで、各種施策について取り組んでおりますという回答とさせていただきたいというふうに考えております。
     4番でございますけれども、これはNOxの測定方法が変更されたということで、その測定実態を変更前と変更後、このデータの整合性をきちんと確保した上で評価すべきということでございました。これについては、精度が確保されていることを確認した上で、新しい測定方法を追加させていただいているということでございます。
     5番以降でございます。これは自動車単体対策の進展というところでございますけれども、5番~8番については、それぞれDPFを搭載したディーゼル車については、すすが頻繁にたまるというふぐあいがあるということを踏まえました上でございまして、5番につきましては、[1]~[4]のご意見がございましたので、これについては、今後の施策の検討に際して参考とさせていただきますという回答とさせていただきたいと思います。
     6番~8番でございますけれども、これは今申し上げました不具合の実態を把握して、必要な対策を講ずるということなどのご要望がございましたことと、あわせまして、おめくりをいただきまして9番と10番、11番でございますけれども、これは補助金制度の話ですとか、CNG車両の導入などについてのご意見でございましたので、これらを若干まとめさせていただいて、最初のページにお戻りいただきたいと思いますが、答申についても、そういった支援の必要性などを記載しておりますこと。また、自動車税のグリーン化など税制の特例措置を講じていることなどについて、回答をまとめさせていただいております。
     次に、4の今後の対策の在り方についてのところでございますけれども、12番、13番でございます。12番につきましては、事業用トラックについて流入車対策を行う場合に、事業用トラックに課金することについては反対をするという意見でございました。これは、答申の中でロードプライシングのことについて記載をしておりますという回答をさせていただきました。
     13番でございますけれども、これはご意見が三つございまして、一つは5行目まで、保有車両数の減少などの視点を踏まえた上で規制を行う必要があると。二つ目として、流入車両の抑制には、自営転換の推進ですとか環境ロードプライシング、そういった話がございますので、それについてそれぞれ記載をさせていただいているというところでございます。
     14番については、添加剤を全石油製品に使用するべきというご意見。また、15番につきましては、これは、対策を講じる上で「規制」を聖域にすることなく、あらゆる対策を総動員する覚悟を持ってくれという話でございましたので、これは最終報告の中で記載をさせていただいているということを回答案としてまとめさせていただいております。
     16番、17番でございますけれども、これはロードプライシングについてのご意見ということでございまして、今、先ほど申し上げましたように、最終報告の中でまとめさせていただいておりますということでございます。
     18番につきましては、これは対策地域内の事業者は車両の代替が必要だということで、対策地域内の事業者さんと比べると不公平であるというふうなご意見でございましたけれども、これは答申案の中で流入車対策の重要性というものを記載させていただいているというふうにまとめさせていただいております。
     次のページに行っていただきまして、19番でございますけれども、これは都心に流入する車に対して、環境税などを課したり、ガソリン車の流入台数制限などを講ずるべきというお話でございました。この最終報告案の中で、ロードプライシングについて検討する必要性があるということですとかということを記載しておりますが、これは局地の汚染対策ですとか流入車対策につきましては、局地における大気環境等の状況を踏まえて検討をする必要があるのではないかということをまとめさせていただいております。
     続きまして、20番以降、対策地域全般に係る対策ということでございますけれども、このうち21、22、23につきましては、それぞれの補助制度などについてのご意見でございましたので、これは最終報告の中でそういった支援措置を講じると。先ほど回答を紹介させていただいたものと同じなんですけれども、支援措置ですとか税制の特例措置を講じているということをまとめさせていただいております。
     23番でございますけれども、これは自動車重量税、取得税の減免は必要がなくて、環境税として目的税化すればよいと。また、高速道路の無料化についても撤回すべきというご意見でございましたので、これは参考とさせていただきたいということでまとめさせていただいております。
     24番でございますけれども、これはエコドライブですとか、そういった事業者の自主的な取組を主体とすべきと。これはトラック事業者さんでございますけれども、そういった自主的な取組を主体とすべきなんですけれども、中小零細事業者が多いことから、支援策の充実をお願いしたいということでございました。これにつきましては、最終報告案の中で、事業者の取組を奨励することの重要性など、そういったことを答えとしてまとめさせていただいております。
     25番でございますけれども、これは停車中に一定の時間エンジンをかけているとありますけれども、強制的にエンジンがとまると。なおかつエンジンがとまったものを解除できないシステムを開発して、全ての車両への義務づけをすべきというご意見。また、長距離ドライバーの方のために、簡易休憩施設の設置ですとか、スマートメーターの装着促進、義務化を考えるべきということでございました。これは最終報告案の中で、エコドライブの普及に関する取組の必要性について記載をさせていただいております。また、ご意見全体というか、特に前段に関してなんですけれども、これは現在の全国的な大気環境の状況というものを鑑みますと、アイドリングストップを強制的に行うシステムについて、車両への装着を義務づける状況にはないのではないかという形でまとめさせていただいております。
     次に、26番以降でございます。これは新しい地域パートナーシップによる取組の推進に関するものでございますけれども、この26番につきまして、コンパクトシティ化を進めると。また、車がなくても安心して生活できる社会でなければならないというご意見に対しまして、最終報告の中で書かせていただいておりますけれども、多様な関係者が協力してまちづくりを行うということが必要であるというふうに、まとめさせていただいております。
     27番につきましては、「交通アセスメント」(仮称)でございますけれども、こういった制度を制定すべきというご意見でございましたけれども、これも最終報告の中で、大気汚染の状況に関する情報共有等を通じて各主体の問題意識を高める、自発的な協力を求めることが重要ということを記載させていただいておりますので、その旨、書かせていただいております。
     最後のページでございます。28番でございますけれども、これは局地汚染対策について、多様な主体の参加を図るべきというご意見でございました。これは最終報告案の中で、やはり書かせていただいているということで、まとめさせていただいております。
     5の留意事項の中で、微小粒子状物質について3点ご意見がございました。いずれもPM2.5についても取り組むべきというご意見でございましたけれども、これは、まず自動車NOx・PM法が特別措置法ということでございますので、その目的を記載させていただいた上で、微小粒子状物質については最終報告の中に、当面はこれまで実施してきた粒子状物質全体の削減対策を着実に進めるとともに、微小粒子状物質の自動車からの排出実態等の知見の蓄積に努めることが必要と考えておりますというふうに、まとめさせていただいておるということでございます。
     駆け足の説明になりましたけれども、資料についての説明は以上でございます。

    【大聖委員長】 ご説明ありがとうございました。
     ただいま、資料3-1と3-2を使ってご説明いただいたわけですが、ご質問なりご意見がありましたら、お願いしたいと思います。
     コメントの中には、私どもが対象としている検討事項以外のことに関する内容も含まれていると思いますけれども、いかがでしょうか。

    【織委員】 よろしいですか。コメントというか感想になってしまうと思うんですけど、やはり個人・市民団体を含め、ご意見が少ないなというのが率直なところで、やっぱり、ある基準を達成云々ということも含めて、そういったものに対して、実際に現場にいる方はともかくとして、一般的な国民の関心が低まっているんではないかという気がするんですね。
     ですから、もう少し今の段階になったら、国民の関心をこの大気政策について、この問題についてもアピールできるような、何かそういったものも必要なんじゃないかなと、これを見て感じたところです。

    【大聖委員長】 ありがとうございました。ご説明の資料の3-2の一番最後のページになりますかね。28番目のところに、局地汚染対策に関して、地域住民、NPOなどの多様な主体の参加を図るべきと、こういうご指摘があるわけですけど、確かに、この内訳の中では、NPO的なところからのご意見というのは4通ぐらいですかね。個人も含めて4通ということですか。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 はい。

    【大聖委員長】 いかがでしょうか。

    (なし)

    【大聖委員長】 それでは、いろいろご意見がありましたけれども、パブリックコメントによる、こういうご意見に対する考え方について、修正すべき点等を確認したいと思います。
     それでは、事務局から修正意見のまとめということでお願いします。よろしいですか。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 今、ご審議いただきました結果、特段ないと思います。ただ、この中で、先ほど資料のご確認のところでご説明申し上げましたように、この中で答申と書かせていただいたところにつきましては最終報告という形で、字句の修正をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    【大聖委員長】 ここではあくまで最終報告書という形で捉えますので、そういう観点で進めたいと思います。
     それでは、何か今の時点で過不足等ございませんでしょうか。これらの点について見直したものを当小委員会のパブリックコメントに対する考え方にしたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。

    【小林水・大気環境局長】 ありがとうございます。今、織先生からもご指摘がありました、大気汚染の様相も大分変わってきておりますので、そういう意味で関心を、必ずしも十分持っていただいていないところがあるのかもしれません。また、パブリックコメントでご意見が集中する場合と余りない場合と、そういうところがあるなということも日々思うところでありますが、いずれにしましても、後の本体の報告の話になりますが、地域のパートナーシップを強めていきますとか、それからエコドライブということが大きな焦点の一つになってまいりますので、そういうことを通じて、一般の方も関心を持っていただくということをぜひやっていきたいと思います。
    大気汚染全体につきましても、なかなか微小粒子状物質の話とか難しい課題もあるのですが、黄砂が飛んでくるとか、別の意味で市民の関心が高まっている面もありますので、大気行政全般を通じて一般の方の理解とか関心を高めていくということをぜひ、今日のご意見を参考にやらせていただきたいと思います。

    【大聖委員長】 ありがとうございました。
     それでは、引き続いてパブリックコメントの結果等を踏まえた上で、今後の自動車排出ガス総合対策の在り方についてということで、当小委員会の報告について議論してまいりたいと思います。
     前回の小委員会でのパブリックコメント案を取りまとめましたけれども、その案からの修正案について、事務局からご説明をお願いしたいと思います。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 それでは、資料の4-1と4-2、2種類ございます。資料の4-1が最終版でございまして、資料の4-2が前回の第6回当小委員会にお示しをさせていただいた資料からの修正版でございます。したがいまして、4-2に基づきましてご説明を申し上げたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。変更点のみご説明を申し上げたいというふうに思っております。
     資料4-2のまず3ページをお開きください。3ページの下の(3)のところでございます。2行目以降の単語の修正ですとか、また下から4行目のところで「平成32年度における二酸化窒素のシミュレーション予測地点である約17万地点のうち予測計算によれば」と修正をさせていただいております。これは字句の修正部分と、あと、このシミュレーションについて正確に説明すべきという委員からのご意見を踏まえて、修正をさせていただいております。
     次に4ページをお開きください。5行目のところでございますけれども、「なお」というのを「ただし」と直させていただいております。これは前回、太田委員から、このシミュレーションの根拠などにつきましてご意見を賜って、それについて検討させていただいたわけでございますけれども、まずこの部分については「なお」というのを「ただし」というふうに書くことが適切なのではないかということで検討した結果とさせていただいているところでございます。
     その上で、参考資料にこのシミュレーションのもととなった道路ネットワークの整備ですとか、そういったデータの考え方については、また掲載をさせていただいているということでございます。
     今度は4ページの下から7行目をご覧いただければと思います。平成19年の自動車NOx・PM法でございますが、これは字句の修正でございます。
     6ページにお移りをいただければというふうに思います。3行目以降、上から(3)の3行目から7行目まででございますけれども、これは新たな規制についての表現の適正を図ったということでございます。
     次に(4)の9行目、第2段落の4行目から「プローブ情報を始めとする」というところ、これも見え消しで消してあるほうの記述についてでございますけれども、これは前回の小委員会のところで太田委員からこの記述について、一見、ITSについての排ガス対策そのものとは関係のないように見えるというふうなご意見をいただいたことから、表現の正確を図ったというところでございます。
     続きまして、その下の(5)につきましては、前回浅野委員から、この段落の中で、NOx・PM法の実施状況と評価という項目でございますので、このような対策の実施状況だけではなくて、やはり評価を記載するべきではないかというご意見をいただいたことから、この項目を追加させていただいているところでございます。
     今度は7ページ、4の(1)の四つ目の段落、14行目になりますけれども、「こうした状況から見ると現時点では」というくだりでございますけれども、これについては、先ほどの全体的な実施状況と評価のところ、大気環境の状況から見ますと、現時点では現行の自動車NOx・PM法を見直す必要はないというふうに事務局は考えておりますということでご説明申し上げたわけでございますけれども、やはりそれは記載してもよろしいのではないかというご意見を賜ったことから追加をさせていただいております。
     また、その3~4行ほど下でございますけれども「後述のような情報共有による」と書かせていただいておりますけれども、これも前回、横田委員から、後々に出てきます情報共有による関係者間の協力の促進などという、この後の議題でございますけれども、この説明の後のほうに何回か出てくるということでございまして、これは「後述のような」ということで、後に説明があるということを明確化させていただく形で修正をさせていただいております。
     それと、局地汚染対策、その2行下でございますけれども、局地汚染対策等を充実させることが不可欠であるということを大聖委員長から修正をいただいておるところでございます。
     続きまして8ページも、上から6行目からでございますけれども、これにつきましては、表現の適正化を図るための字句の修正ということでございます。それから[2]の1)の「ピンポイントの対策では」というところについても、浅野委員からご指摘をいただいて、表現の適正化を図っているというところでございます。
     また、8ページの一番下から9行目の上まででございますけれども、「十分に連携することが必要である」という形の表現の適正化を図らせていただいているところでございます。
     それ以降、ちょっと飛びますけれども、12ページをご覧いただければと思います。5の(1)の第2段落のところでございますけれども、これは前回の小委員会で太田委員から、(3)のところでPM2.5について記述がありますけれども、例えば光化学スモッグなどについての場合、調査とか対策を実施する必要があるのではないかという旨のご意見をいただいたかと思います。そこで事務局として、このような形で、やはり揮発性有機化合物の排出抑制対策ですとか、光化学オキシダントなどについて必要な状況等の把握に努めるべきであるという形で修正をさせていただいているということでございます。
     前回からの修正はこのようなものでございまして、結論から申し上げますと、パブコメの結果につきましては、パブコメの意見を踏まえて修正をした点はございませんでした。
     説明については、以上でございます。

    【大聖委員長】 ありがとうございました。これに関しても前もってお目通しいただいておりますし、前回でもご議論いただいたものを修正したということでございますが、何かご意見なり、再修正すべき点がありましたらご指摘いただきたいと思います。いかがでしょうか。
     それでは、私から一つ、7ページの一番上のほうの修正のところでありますが、前ページから「将来においてもわずかではあっても局地的に未達成となる地点が残存するとの結果」とあるんですけど、結果というより予測結果ですよね。ですから、予測という言葉を入れておいていただいたほうがいいかなと思います。いかがでしょうか。
     それから6ページの先ほどの、今申し上げた一番下、(5)の3行目ですか。低公害車の普及促進とあるんですけど、低公害車というか、低排出ガス車ですかね。あるいは低公害車と言いますと、燃費のいい車と低排出ガス車と両方含まれているんですけど、一般論として大丈夫ですかね。最新規制適合車も低排出ガス車というふうに考えてもいいかなと思っていますけどね。ですから、どうでしょう。いわゆる天然ガスですとか、ハイブリッド車も低公害車なのですけれども、それと新車の代替が、車種の代替が進んでいるということも考えると、どうですかね。

    【出口自動車環境対策課課長補佐】 ありがとうございます。全体に低公害車というものがたくさん出てきておりますので、文言につきましては、ご指摘の点を踏まえまして、また整理させていただければと思います。

    【織委員】 それに関連して1点よろしいですか。今思ったんですけれども、今の低公害車の定義もそうなんですけれども、ロードプライシングも後ろに用語集みたいなのがもしつけられると、すごく明確になるのかなと思います。低公害車、先生がおっしゃるようなこともあると思いますし、ロードプライシング等も少し意見の分かれるところもありますので、つけていただけると助かるかなと思います。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 それでは、いただいたご意見に基づきまして、どういう形で、どういうふうに入れるかというのはあるかと思いますけれども、検討させていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。

    【大聖委員長】 余り項目がたくさんないようでしたら、本文の中に括弧つきで入れてしまうという手もありますね。

    【太田委員】 いろいろ直していただいたのは結構なんですが、4ページの上のほうの将来予測の前提に関するものですね。これはこれでいいんですが、もう一つ、私があのときに申し上げたのは、トラックの動きというのは経済状況によると。だから、将来の経済はこういうのをベースにしたということをどこかに入れておいていただけないかということで、きちっとしたものを何か引用しているということであれば、どこどこの中位値を使ったとか、そういうのがわかるようにしておいていただくといいかなということです。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 その点なんですけれども、今回いただいたご意見を踏まえまして、参考資料をご覧いただければと思います。参考資料の38ページをお開きいただければと思いますが、この資料で、32年度までに大気環境基準を確保するための大気汚染シミュレーションの手法及びその結果についてということでございます。この中で、前回太田委員がおっしゃられたシミュレーションの前提となっているものについて、資料として出させていただいているんですが、その中に46-5というのがございます。このシミュレーションを行うに当たって用いたデータと、その算出に至るまでの考え方をお示しさせていただいておりますけれども、元となっているのは平成17年度の国土交通省さんの交通量調査ですとか、環境省等で行っておりますナンバープレート調査結果、こういったものを出しておりますということで、この資料の中で、どこまでこの経済状況といったものをお示しできるかという話はあるんですけれども、このような形で整理をさせていただいたところでございます。これもあわせてホームページに掲載をさせていただきたいと思っておりますが。

    【太田委員】 微妙なところですね。いろんなものを引いているとすると、そのときの国交省のベースは何かという一言、二言でいいと思うんですけどね。平均的な、要するに減少が続くのか、経済がまだ上っているような形で推定しているのか、その辺は気になりますよね、どうしてもね。あるいは、ここをベースにしたという引用で、国交省がこれだということを入れておいていただくのも手ですよね。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 わかりました。検討させていただきたいと思います。

    【大聖委員長】 経済活動のソフト化というのがありますから、実物が動くよりも、そういうソフトなサービスの分野で変化する可能性もあります。

    【太田委員】 なかなか難しいですね、この辺の将来リスクは。

    【浅野委員】 たしか記憶によると、この後、見直しをしているはずですね。

    【太田委員】 今、検討中じゃないですか。

    【浅野委員】 いや、空港需要予測のやり直したことがあるので改定されたと思います。だから、この時期の予測は割合に多目に数字がでる傾向にあったのではないか。しかし、こちらの立場から考えてみれば安全側で予測していたことになりますから、これより沿道環境が悪くはなりませんということになります。多分、大丈夫だと言えるものと思います。

    【大聖委員長】 環境行政では、そういう経済活動のフラクチェーションがあっても、それのマキシマムでもちゃんと環境が保全されているという考え方が必要なものですから、そこで余り詳しく言及しているとちょっと偏っちゃうと思いますので、その辺の文言を少し工夫していただきたいと思います。この辺は太田先生にご相談させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
     ほかにいかがでしょうか。
     いろいろご意見をいただいておりますけれども、いただいたご意見を踏まえまして、修正すべき点を確認したいと思いますが、事務局からよろしいでしょうか。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 いただいたご意見につきましては、まず4ページのところ、予測のところがございましたし、大聖委員長からございました6ページから7ページのところ、あと低公害車の話についてもございましたので、検討させていただいた上で、また照会をさせていただきたいと思っております。委員長ご一任でよろしいでしょうか。

    【大聖委員長】 それでは確認をさせていただきましたけれども、ほかに不足はございませんでしょうか。

    (なし)

    【大聖委員長】 それでは、これらの点の記述を修正させていただいた上で、当小委員会の最終報告という形でまとめてまいりたいと思います。
     修文の内容については、私どもにお任せいただければと思いますが、いかがでしょうか。

    (異議なし)

    【大聖委員長】 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきたいと思います。
     議事がとんとん拍子に進んでおりまして、時間に余裕がありますけれども、本日は関係している4都県の方々に委員あるいはオブザーバーとしてご参加いただいておりますので、それぞれの方々から総量削減計画の現状、あるいはポイントについて簡単にご紹介いただきますと、大変ありがたいと思っております。
    具体的に申し上げますと、埼玉県さん、千葉県さん、東京都さん、神奈川県さん、この四つの都県からいただいておりますが、いかがでしょうか。

    【埼玉県】 埼玉県大気環境課、斉藤と申します。私どもの県の総量削減計画の策定の進行状況をお知らせさせていただきますと、現在計画の案につきまして、協議会の下部組織として幹事会という組織を設けて、関係市町村とか国の関係機関、あと庁内の関係課とか、道路団体等の職員をメンバーとしました幹事会で中身を詰めておりまして、おおむね内容が固まりつつある状況です。今の予定ですと、12月21日に3回目の幹事会を開催する予定でして、その段階で案について、おおよそ了解が得られるかなと思っております。その案について了解が得られたことをもちまして、法律の中では協議会の意見を聞くという手続が定められておりますので、中身的には、基本的に埼玉県の場合、常時監視の測定局でおおむね環境基準をずっと達成できているということと、今回、超過が指摘されたところについて、県で再度検証の調査をやった結果として、今の状況でいきますと平成32年の時点では、超過はなさそうだということが予測で得られました。その結果を踏まえまして、基本的には今ある計画の内容を継続していくという内容をまとめるという方向で作業を進めておりまして、協議会での意見照会、中身は基本的に同じということで、会議という形ではなくて書面でのやりとりで協議会の了解を得るような形を年明けの1月から2月にかけて行いまして、それで中身がまとまれば、最終的に埼玉県の案として国のほうに協議という形での手続に入れるかなと思っております。

    【大聖委員長】 ありがとうございます。環境基準の達成率が非常に高いというところで、埼玉県さんは推移しております。
     千葉県から、もし何かコメントがありましたら頂戴します。

    【千葉県】 千葉県の大気汚染課、木村と申します。千葉県では、まず案をつくらせていただきまして、庁内の関係機関で構成される庁内の会議、あと協議会の下部組織であります幹事会をそれぞれ2回ずつ開催いたしまして、計画案に関しての意見照会等々を行って、最終案を作成したところです。
     幹事会につきましては、協議会の下部組織ということで、国の出先機関、あと関係市、関係団体等々が含まれておりますけれども、意見照会をして、いろいろご意見をいただきまして必要な修正を行って、最終案を作成いたしたところです。パブコメも既に終了しておりまして、せんだって幹事会を開催した後に、協議会を書面でもって開催をいたしまして、各委員に最後の意見照会をしたところですけれども、ご意見はございませんでしたので、千葉県としては成案ということで、案がまとまったという段階であります。
     今の時点で、成案をもう一度内部で確認をいたしまして、その後、環境省さんで行う事前協議を行うということですので、私どもから県としての最終案を送付させていただきたいというふうに思っております。

    【大聖委員長】 ありがとうございました。
     それでは、東京都さんから。どうぞ。

    【中島委員】 東京都の自動車公害対策部計画課の中島です。うちはちょっとおくれているというか、環境省さんで出していただいた計算結果もあるんですが、東京都として再度やってみようということがございまして、その結果を踏まえて、来月に第1回の幹事会をやって、年内に何とかとりまとめまでやりたいなということで、急ピッチで作業をやっているという状況でございます。

    【大聖委員長】 それでは、神奈川県さん、いかがでしょうか。

    【神奈川県】 神奈川県の大気水質課でございます。神奈川県も、法に基づく協議会の下部組織の中で協議を進めているところでございまして、市町村ですとか道路部局、関係機関による調査部会をこれまで3回開催してきたところです。また、学識経験者で構成されます専門委員会による審議を経て、計画の骨子案を作成いたしました。それについてはパブリックコメントを昨日まで行っていたところでございます。反応はなかなか大きくなくて、2通の意見で、数としては6個の意見をいただいたところでございます。現在それを取りまとめています。
     今回の骨子から、計画素案ということで繰り込んでいるんですけれども、特徴といたしましては、具体的な施策を計画の中で、8節に分けている中の1節を丸々局地汚染対策の推進として、特に川崎市の臨海部における対策を盛り込んでいます。
     また、その中でも専門委員会、学識経験者の方々からいただいた意見を反映して、特に冬季の高濃度になり得る、なりやすい時期について重点的な取組をするべきだということで、そういった時期をより絞った対策を盛り込んでいるところが特徴かと考えております。
     また、高濃度時期だけじゃなくて、高濃度日という1日単位での重点的な取組もやっておりまして、高濃度になる日を事前に予測して、それを情報提供できないかということで、そういった調査検討を行っているということも盛り込んでおります。今後、協議をさらに重ねまして、1月に協議会を開催して、計画案として環境大臣との協議にかけたいと思っております。

    【大聖委員長】 いろいろご説明ありがとうございました。愛知県、三重県、大阪府、兵庫県がございますけれども、ご欠席ということでございますので、今ご説明いただいた4都県の方に、委員の方々からご意見がございましたら、いただきたいと思います。特にございませんか。

    (なし)

    【大聖委員長】 それでは4都県の方々、ご説明ありがとうございました。
     それでは、そのほかとして、事務局から連絡事項等ありますでしょうか。

    【堂前自動車環境対策課課長補佐】 本日はいろいろご議論をいただきまして、大変ありがとうございました。本日おまとめをいただきました小委員会の報告については、また修正等をさせていただいた上で、所定の手続を経て、速やかに中央環境審議会の答申とさせていただく予定でございます。
     また、本日の議事要旨につきましては委員長に、議事録につきましては各委員の皆様方にご確認をいただいた上で、パブリックコメントの結果とともに、近日公表させていただきたいというふうに考えております。
     また、今後、関係8都府県におきまして、最終報告を踏まえて総量削減計画を策定中であるというふうにご報告をいただいておりましたけれども、それとあわせて取組を進めていただくこととなろうかと思います。
     また、国におきましても、8都府県と連携をしながら必要な対策を講じさせていただくことになります。また、平成27年度末には中間評価が参ります。そのような状況に鑑みまして、当小委員会につきましては引き続き開催をすることといたしまして、また次回の開催につきましては、さきに申し上げました進行状況を見ながら、改めてご相談をさせていただきたいと考えております。
     最後に、事務局である環境省を代表いたしまして、水・大気環境局長の小林からご挨拶を申し上げます。

    【小林水・大気環境局長】 本日は、従来の議論の積み重ねに加えまして、またいろんな角度からのご審議を賜りまして、まことにありがとうございました。その結果、最終報告をまとめるということで、感謝しておりますし、これを受けての対応が重要になってくるということで、ますます頑張っていきたいと思っているところでございます。
     振り返りますと、平成22年7月に環境大臣から中央環境審議会に対しまして、今後の自動車排出ガス総合対策のあり方ということで諮問をさせていただきました。本日まで7回にわたりまして、非常に幅広く、また専門的な見地、あるいは将来を見据えたいろんな議論をいただいたところでございまして、本当にありがとうございました。
     また、8都府県の皆様方にも、いろんな形で参画をいただきまして、その実情をお知らせいただきました。情報提供あるいはご提言を含めて、いろんな形で参画をいただいたこと、今日もまたお忙しい中を4都府県の皆様方にはご出席をいただきまして、ありがたいことでございます。今後ともよろしくお願いしたいと思っております。
     こうしたことによりまして、最終的な目標は、いわゆる平成32年度末において、大気環境基準を達成し確保するという、長年取り組んできた目標に向かって進んでいくと、こういうことでございます。既に昨年の1月に中間報告という形で、対策の基本的な方針や総合対策にかかわります取りまとめもいただきまして、それを受けて今ご報告ありましたように、各都府県で計画づくりも着々と進めていただいたということでございます。その後の議論で、今日また最終報告にありますような、さらに重要な点について深めていただきましたので、既に多分折り込んで進められていらっしゃるものと承知しておりますが、改めてそういったものを含めまして、計画をまとめていただければありがたいと思っておりますし、この問題につきましては、関係の都府県の皆様方と国が連携していくということが、かねてからの重要なテーマでありますので、ますますそれを強めていきたいと思っているところであります。
     特にまとめていただきました中で、局地対策が重要でございます。これは随分対策を積み重ねてきた結果、残っているところでありますので、もともと難しい課題でありますが、これについていろんな角度からご提言をいただきましたので、ぜひ目標に向けてしっかり取り組んでいきたいと思いますし、その中でも新しい地域パートナーシップというような、そういう新しい視点もございます。一般の方も含めて、みんなで取り組んでいくという意味でも大変重要な課題でございますので、それについても積極的に取り組んでいきたいと思っているところでございます。
     改めまして委員の皆様方、またオブザーバーの皆様方にご協力いただいて、幅広い関係の皆様方にご感謝を申し上げまして、意見の取りまとめに対するご挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。

    【大聖委員長】 それでは、以上で小委員会を終了させていただきたいと思います。
     本日は、皆様、どうもご参加ありがとうございました。