【事務局より資料3について説明】
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発生抑制の事例において「長期使用化」とあるが、自動車は、既に平均保有年限に十分耐えられる耐久性を有しており、あまりに過剰性能・過剰耐久性を追求すれば、かえって燃費の悪い自動車・二酸化炭素排出量の大きい自動車等の増加を招く結果となる。他の政策目標とのバッティング回避を考慮に入れておくべき。
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解体段階での有用部品の再使用は重要であるが、一旦製造工程に戻す必要がある場合、輸入業者については海外メーカーへ戻す必要が生じる。海外メーカーの抱える特殊性を考慮に入れるべき。
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発生抑制は強いトーンで書かれている訳ではないが仕方ないとしても、拡大生産者責任の文言を入れて欲しい。
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自動車メーカー等におけるリサイクル料金の設定にあたって何を基準に設定しているか御教示願いたい。
→拡大生産者責任の文言については、報告書の作成の際に対応する。
→リサイクル料金のコスト構造は、別途機会を設けて自動車メーカー等に説明いただく予定。
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発生抑制について、過剰な長寿命化を追求すれば、他の政策とのトレードオフが生じるとの指摘は重要。
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有害物質・環境負荷物質の使用抑制、すなわち質の面からの発生抑制については、発生抑制の事例の中に追加していただきたい。EU・中国・韓国は、法制的な整備を実施しており、国際協調の面からも必要。
→これは上流対策が中心であり、入口側の議論において扱う。
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有用部品の再使用における市場拡大の最も大きなネックは、需要と供給のミスマッチであり、自動車リサイクルシステムで保有する情報をリユース市場の拡大に活用することを希望。
【(社)日本自動車タイヤ協会より資料4-1について説明】
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タイヤのリサイクル率の分母は、当該年における廃タイヤの排出総量か。
→お見込みのとおり。
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原状回復支援について、自治体の負担割合を1/3から1/4に低減する等の御努力をお願いしたい。
→自治体の負担割合の低減については、持ち帰って検討する。
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1/3の自己負担を苦にして不法投棄タイヤの撤去を諦めた自治体はどの程度か。
→自治体により様々であり分からない。
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自動車リサイクル促進センターの離島対策支援事業は80%支援を実施しており、参考にしてほしい。
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廃タイヤの不法投棄数は、地域により差が大きいが、この理由は何か。
→不法投棄数は、販売店を利用して調査しており、当該地区の担当者が熱心に調査した結果と認識。
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廃タイヤのリサイクル状況を見ると、流通在庫が徐々に積み上がっているが、なぜか。
→「流通在庫」には、分類できないものが含まれており、実際に流通在庫が積み上がっている訳ではない。
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原状回復支援申請のあったもののうち何割が実施に至らないか。
→支援申請する場合は、まず協会支部に相談することになっており、本部に持ち込まれる案件については、概ね実施に至ることとなる。
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2008年度の予算はどの程度か。
→各社からの預かり金として1億3千万円を計上。
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毎年新たに不法投棄されている廃タイヤ数、如何。
→実態としては分からない。不法投棄された廃タイヤは古いものが多く、新たに不法投棄されているという実感はない。新たに発見されて数字として積み上がっているものと認識。
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不法投棄されたタイヤは、2007年から2008年にかけて100万本程度減少している。5、6年後にはゼロになるという認識でよいか。
→協会の支援で減少しているものと認識。原状回復支援事業を活用いただきゼロにしていきたい。
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リサイクルフローの排出からチップになるまで処理費用が発生しているものと理解してよいか。
→お見込みとおり。
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原状回復支援では、解体業者ルートから排出されたものは対象外であるが、どこから発生したものか特定可能か。
→ホイールが多く付いている場合は、解体業者から排出されたものと判断。
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不法投棄された廃タイヤのうち解体業者ルートはどれくらいか。
→これまでに確認された事例はない。
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原状回復支援実績で最大のものは、神戸市の案件だが、現在の不法投棄の最大案件は何か。
→鳥取市の案件。昨年・今年・来年と3年にわたり撤去を実施する予定であり、合計で百万本程度となる見込み。
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タイヤ以外の廃棄物を撤去している事例はあるか。
→混合物になっている場合は、タイヤ部分のみ支援を実施。
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海外の廃タイヤの不法投棄事例は把握しているか。
→情報はない。
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金属市況の影響により不法投棄案件は増加するという懸念はないか。
→むしろ逆であり、ここ数年の金属市況の高騰により、タイヤは燃料として貴重なものになっており、製紙会社では取り合い状態。
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過去に不法投棄されたタイヤは誰が投棄したものか。
→様々なケースがあると思われるが、輸出目的に保管されたタイヤが輸出業者の倒産により野積み状態になったものもある。原因者は、特定できない場合がほとんどである。
【日本保安炎筒工業会より資料4-2について説明】
【(社)日本鉄リサイクル工業会より資料4-3について説明】
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発炎筒の構造、成分、発火メカニズム、如何。
→写真の本体の茶色の部分が発火薬、キャップの茶色部分が擦り付け紙であり、これを摺り合わせて発火させる。成分は過塩素酸塩。
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シュレッダー機では、発火剤部分をマッチのように擦ることになり、当然、発火しやすい。
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解体業者における回収が必要だと思うが、事前回収物品に追加する場合の解体業者における問題点、如何。
→最大の問題点は、解体業者からの回収ルートが整備されていないこと。
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販売量を超えて発炎筒を回収することはないか。
→現行システムは、販売量と一致する前提でスタート。
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回収システムにおける現在の課題は何か。
→正確に把握しておらず回答できない。
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鉄リサイクル工業会のアンケートの事例では、回収運賃の負担はどうなっているか。
→特段聞いていない。
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保安炎筒工業会のスキームでは、発炎筒の回収運賃は、送付側の負担か。
→送料は無料。
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販売量と回収量に差があるのはなぜか。
→行方不明になっているとは考えていない。交換されていないものと認識。
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自動車の事故時にどの程度発炎筒を使用するのか。
→把握していない。
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発炎筒の消火方法、如何。
→大量の注水により冷却する必要がある。
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自動車の保有台数と発炎筒の交換期間(4年に1度)を勘案すれば、1千万本/年以上発生するはずであり、回収率は1/3程度になるはずである。資料に記載されている回収率の母数は何か。
→回収率74%の母数は、交換時販売量である。
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発炎筒は、一般廃棄物か産業廃棄物か。
→個人ユーザーから排出されるものは一般廃棄物、事業者から排出されるものは産業廃棄物。
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廃車ルートで排出されるものは、現行スキームの対象になっていないという理解でよいか。
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廃車ルートからの回収システムの構築も可能か。
→現在、勉強会で検討を行っているところ。
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解体業者はタイトなコストで自動車解体を実施しており、特に発炎筒の保管には配慮していただきたい。
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発炎筒の交換は1千万本/年と想定されるが、補給は650万本/年となっている。この差は交換されていないものということか、あるいは海外からの輸入による供給か。
→交換されていないものと認識。
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発炎筒のリユースとはどのようなものか。
→現行では、リユースは困難。
(以上)